杉江大志「僕は“星谷悠太”をキッチリ作り上げるだけ」――ミュージカル「スタミュ」で見せる初座長の姿
青空のもと、杉江大志と公園で待ち合わせ。春が近づいて暖かくなってきたから、今日のデートは公園まで足を伸ばして――。“公園デート”という、女子をキュンキュンさせるシチュエーションでの撮影に、杉江は「公園でデートをしたことがないんですけど…でも、そこは役者ですから!」と語る。そんな彼の、役者としての新たな挑戦。初座長で臨むミュージカル「スタミュ」は4月1日から上演スタート。作品の魅力から稽古場裏話、彼の芝居に対する思いまで、たっぷりお届けする。
撮影/祭貴義道 取材・文/渡邉千智 制作/iD inc.
ヘアメイク/佐藤美紗(coo et fuu)
――“公園デート”という撮影テーマに応えていただき、ありがとうございました! 胸キュン必至のお写真ばかりでした!
いえいえ! 最初はうまくできるか本当に不安でしたけど…だんだんと見えてきた気がしました、彼女が!(笑) でも、最終的にはデートというより、僕が公園で遊んじゃいましたね。ブランコ、すごく楽しかったです!!
――久しぶりに公園に行くと楽しいですよね。さて、4月1日から上演されるミュージカル「スタミュ」は、2015年放送のテレビアニメ『スタミュ』が原作です。音楽芸能分野の名門・綾薙(あやなぎ)学園を舞台に、主人公たちが学園の花形学科であるミュージカル学科への入科を目指します。
ミュージカルアニメというのが新鮮で面白いなと思いました。歌うテレビアニメはよくあっても、ミュージカルっていう形式のテレビアニメは、僕はあまり見ていない気がして。あとは、“THE青春”っていうストーリーが個人的にすごく好きです!
――杉江さんが演じる、ミュージカルに関しては素人同然の星谷悠太をはじめ、秀でた才能はあるものの、それぞれ問題を抱えた那雪 透・月皇海斗・天花寺 翔・空閑 愁の5人が華桜会(かおうかい)の異端児とも呼ばれる、鳳 樹に見出され、team鳳としてミュージカル学科を目指して切磋琢磨する様子は、本当に青春を感じますよね。
そうなんです。ああいう青臭い感じがたまらないですよね〜!
――実際にお稽古などを通して見えてきた、星谷の印象はいかがですか?
ポジティブで明るいというのはもちろんなんですが、そのなかで星谷くんの一番の良さだと思うのは、不屈の精神というか、何ごとにも折れない心を持っているところ。何にでも正面からぶつかって、でもめげずに続けられる強さって、本当にスゴいなと思います。
――星谷は素人同然にも関わらず、ミュージカル学科への近道である「スター枠」としてteam鳳に選ばれたわけですから、team鳳のメンバーをはじめ、周りの生徒たちから厳しい言葉をかけられることも多いですね。
でも、星谷くんって、それを自分の努力や頑張りで乗り越えちゃうんです。そういう彼の姿って本当に尊敬します。
――役作りに関してはいかがですか?
星谷くんの役作りに関しては、まったく苦労がないんです! 台本の台詞を読んだときに僕が思ったイメージのままで演じれば、自然と星谷くんのイメージになっていく気がしてます。演じていて、とても楽しいです。
――杉江さんのなかで、星谷はそれだけ共感しやすいキャラクターなんですね。
はい。こんなに演じやすいキャラクター、なかなかいないなって思うくらい! 役作りに関しての不安はないですね。ただ、物語は星谷くんの気持ちに沿って進んでいくので、僕の星谷くん次第で、作品の善し悪しが変わるというのはプレッシャーでもあります。
――物語は、テレビアニメ第1期をもとに進んでいくんですよね。
公演時間内にまとめなきゃいけないというのはありますが、かなり原作に忠実に話が進んでいきます。テレビアニメで使われている楽曲もたくさん出てきますし、その楽曲がテレビアニメで使われているシーンとは違うシーンで使われることも。「この曲は、こういう使い方をするんだ!」っていう面白さを感じてもらえると思います。
――演出の吉谷光太郎さんが、どういう見せ方をされるのかも楽しみです。
吉谷さんは、セット込みで舞台全体を動かすのがすごく上手な方なので、ステージに組みあがっているセットが、一体どういうふうに見えるのかは見どころです。セットはそのままなのに、いろんな見え方をして、「えっ!? そんなことになるの!?」っていう驚きがあると思います。
――シーンごとに、セットがいろんな見え方をするんですね。
そうです。逆に吉谷さんの演出では、場所をセットで表現することってあまりなくて。たとえば、学校を表現するとき、わざわざセットで「学校ですよ」とは表さないんです。それは、僕ら役者が制服を着て歩いているだけで十分、学校の表現になるということです。
――なるほど。
吉谷さんの作品では、僕たちがそのシーンで見せたいもののサポートとして、セットが使われることが多いと僕は思っています。今回のミュージカル「スタミュ」で言えば、ミュージカルシーンがいかに斬新でスゴいか、とか。僕らももちろん表現するのですが、セットもその表現の手助けをしてくれるというイメージですね。
――セットをどう使ってそのシーンを見せるかは、役者さん次第とも受け取れますね。
そうなんですよ。でも、僕としては場所の表現じゃない部分にセットを使う、吉谷さんの演出はとても素敵だなと思っています。
――他に、杉江さんが本作で注目の部分はありますか?
個人的には、星谷くんが綾薙学園に入るキッカケとなる鳳 樹の生のダンスには、すごく注目してほしいです。鳳役のハルさん(丘山晴己)は、星谷くんが憧れるだけのダンスを見せてくれますよ! 舞台では、生身の人間が歌って踊るので、より迫力も感じられると思います。
――稽古場はどんな雰囲気なんですか?
やっぱり、チームごとのシーンの稽古が多いので、稽古場では自然とteam鳳、team柊、華桜会のキャストごとに固まっていることが多いですね。
――星谷が所属するteam鳳のキャストさんたちは、杉江さんから見ていかがですか?
いや〜team鳳は、本当にアニメそのまんまだなって思ってます(笑)。空閑 愁役の(高橋)健介は、このあいだ、アンサンブルの子をつかまえて、退館時間まで残ってダンス練習をしてました。健介ってすごくイケメンだし、何でもそつなくこなせそうなところがあるんですけど、そうやってみんながいないところで努力をしている姿を見ると、本当に空閑っぽいなーって!
――そのお話を聞くと、たしかに多くを語らず、陰で努力を重ねている空閑とリンクしますね。
ですよね! あと、team鳳みんなで集まって何かをやるときに一番引っ張って、仕切ってくれているのは天花寺 翔役の(鈴木)勝吾さんなんです。team鳳のリーダーは星谷くんですけど、実際は、才能もあって実力もある天花寺がteam鳳を引っ張っているんだろうなと感じるので、そんな原作の天花寺の雰囲気に勝吾さんもハマってるなー! と思ってます。
――テレビアニメでも声優を務められていた、月皇海斗役のランズベリー・アーサーさんはいかがですか?
アーさんもそのままですよ(笑)。やっぱりテレビアニメ『スタミュ』のことを教えてくれるのはアーさんなのですが、直接本人に聞かずとも、「これってアニメではどうなんだろうね?」ってキャスト同士で話をしているところにスッと現れて「これはこうだよ」って教えてくれます。で、またスッとどこかに行っちゃうんです(笑)。
――那雪 透役の山中翔太さんについても教えてください。
翔ちゃんはリアル那雪です。いっそ那雪に改名しちゃえばいいんじゃないかなって思うくらい(笑)。とっても素直で可愛くて…「え〜…そんなことないです、本当に(山中さんの声マネ)」って、那雪のモジモジ感もそのままだなって思います。翔ちゃんとは同い年なんですけど、同い年とは思えないくらい可愛いです。
――team鳳とはライバル関係にあたる、team柊のキャストの皆さんはどういう人たちでしょうか?
team柊のみんなは本当に真面目でキッチリしています。自分たちのダンス練習が終わったあと、一回みんなで集まって「あそこはどうだった?」っていう話し合いを、リーダーの辰己琉唯役の(櫻井)圭登を中心にやっています。team鳳とは雰囲気が違いますね(笑)。
――team鳳はダンスの練習後、話し合いなどはしないんですか?
うーん、なんというか、team鳳はその場その場で思ったことを言い合うタイプなんですよね。team柊のみんなは、一回稽古を止めてまで言わず、終わったあとの話し合いでじっくり詰めていくんですけど、team鳳は、思い立ったらその場で「ちょっと待って、ここってどうなるの?」って。それも原作通りの雰囲気かなと思うんですけど、team鳳は自由な感じがありますね(笑)。
――ミュージカル学科3年生の成績トップ者たちで構成され、team鳳とteam柊の指導者でもある、華桜会のキャストの皆さんはどうですか?
華桜会のみんなもめっちゃ仲いいですね〜! よくみんなで飲みに行ってるなーっていう印象です(笑)。
撮影/祭貴義道 取材・文/渡邉千智 制作/iD inc.
ヘアメイク/佐藤美紗(coo et fuu)
感じたままのイメージで、自然と星谷に近づいていく
――“公園デート”という撮影テーマに応えていただき、ありがとうございました! 胸キュン必至のお写真ばかりでした!
いえいえ! 最初はうまくできるか本当に不安でしたけど…だんだんと見えてきた気がしました、彼女が!(笑) でも、最終的にはデートというより、僕が公園で遊んじゃいましたね。ブランコ、すごく楽しかったです!!
――久しぶりに公園に行くと楽しいですよね。さて、4月1日から上演されるミュージカル「スタミュ」は、2015年放送のテレビアニメ『スタミュ』が原作です。音楽芸能分野の名門・綾薙(あやなぎ)学園を舞台に、主人公たちが学園の花形学科であるミュージカル学科への入科を目指します。
ミュージカルアニメというのが新鮮で面白いなと思いました。歌うテレビアニメはよくあっても、ミュージカルっていう形式のテレビアニメは、僕はあまり見ていない気がして。あとは、“THE青春”っていうストーリーが個人的にすごく好きです!
――杉江さんが演じる、ミュージカルに関しては素人同然の星谷悠太をはじめ、秀でた才能はあるものの、それぞれ問題を抱えた那雪 透・月皇海斗・天花寺 翔・空閑 愁の5人が華桜会(かおうかい)の異端児とも呼ばれる、鳳 樹に見出され、team鳳としてミュージカル学科を目指して切磋琢磨する様子は、本当に青春を感じますよね。
そうなんです。ああいう青臭い感じがたまらないですよね〜!
――実際にお稽古などを通して見えてきた、星谷の印象はいかがですか?
ポジティブで明るいというのはもちろんなんですが、そのなかで星谷くんの一番の良さだと思うのは、不屈の精神というか、何ごとにも折れない心を持っているところ。何にでも正面からぶつかって、でもめげずに続けられる強さって、本当にスゴいなと思います。
――星谷は素人同然にも関わらず、ミュージカル学科への近道である「スター枠」としてteam鳳に選ばれたわけですから、team鳳のメンバーをはじめ、周りの生徒たちから厳しい言葉をかけられることも多いですね。
でも、星谷くんって、それを自分の努力や頑張りで乗り越えちゃうんです。そういう彼の姿って本当に尊敬します。
――役作りに関してはいかがですか?
星谷くんの役作りに関しては、まったく苦労がないんです! 台本の台詞を読んだときに僕が思ったイメージのままで演じれば、自然と星谷くんのイメージになっていく気がしてます。演じていて、とても楽しいです。
――杉江さんのなかで、星谷はそれだけ共感しやすいキャラクターなんですね。
はい。こんなに演じやすいキャラクター、なかなかいないなって思うくらい! 役作りに関しての不安はないですね。ただ、物語は星谷くんの気持ちに沿って進んでいくので、僕の星谷くん次第で、作品の善し悪しが変わるというのはプレッシャーでもあります。
「そんなことになるの!?」キャストも驚くセットの演出
――物語は、テレビアニメ第1期をもとに進んでいくんですよね。
公演時間内にまとめなきゃいけないというのはありますが、かなり原作に忠実に話が進んでいきます。テレビアニメで使われている楽曲もたくさん出てきますし、その楽曲がテレビアニメで使われているシーンとは違うシーンで使われることも。「この曲は、こういう使い方をするんだ!」っていう面白さを感じてもらえると思います。
――演出の吉谷光太郎さんが、どういう見せ方をされるのかも楽しみです。
吉谷さんは、セット込みで舞台全体を動かすのがすごく上手な方なので、ステージに組みあがっているセットが、一体どういうふうに見えるのかは見どころです。セットはそのままなのに、いろんな見え方をして、「えっ!? そんなことになるの!?」っていう驚きがあると思います。
――シーンごとに、セットがいろんな見え方をするんですね。
そうです。逆に吉谷さんの演出では、場所をセットで表現することってあまりなくて。たとえば、学校を表現するとき、わざわざセットで「学校ですよ」とは表さないんです。それは、僕ら役者が制服を着て歩いているだけで十分、学校の表現になるということです。
――なるほど。
吉谷さんの作品では、僕たちがそのシーンで見せたいもののサポートとして、セットが使われることが多いと僕は思っています。今回のミュージカル「スタミュ」で言えば、ミュージカルシーンがいかに斬新でスゴいか、とか。僕らももちろん表現するのですが、セットもその表現の手助けをしてくれるというイメージですね。
――セットをどう使ってそのシーンを見せるかは、役者さん次第とも受け取れますね。
そうなんですよ。でも、僕としては場所の表現じゃない部分にセットを使う、吉谷さんの演出はとても素敵だなと思っています。
――他に、杉江さんが本作で注目の部分はありますか?
個人的には、星谷くんが綾薙学園に入るキッカケとなる鳳 樹の生のダンスには、すごく注目してほしいです。鳳役のハルさん(丘山晴己)は、星谷くんが憧れるだけのダンスを見せてくれますよ! 舞台では、生身の人間が歌って踊るので、より迫力も感じられると思います。
team鳳は「テレビアニメそのまんま(笑)」 稽古場裏話
――稽古場はどんな雰囲気なんですか?
やっぱり、チームごとのシーンの稽古が多いので、稽古場では自然とteam鳳、team柊、華桜会のキャストごとに固まっていることが多いですね。
――星谷が所属するteam鳳のキャストさんたちは、杉江さんから見ていかがですか?
いや〜team鳳は、本当にアニメそのまんまだなって思ってます(笑)。空閑 愁役の(高橋)健介は、このあいだ、アンサンブルの子をつかまえて、退館時間まで残ってダンス練習をしてました。健介ってすごくイケメンだし、何でもそつなくこなせそうなところがあるんですけど、そうやってみんながいないところで努力をしている姿を見ると、本当に空閑っぽいなーって!
――そのお話を聞くと、たしかに多くを語らず、陰で努力を重ねている空閑とリンクしますね。
ですよね! あと、team鳳みんなで集まって何かをやるときに一番引っ張って、仕切ってくれているのは天花寺 翔役の(鈴木)勝吾さんなんです。team鳳のリーダーは星谷くんですけど、実際は、才能もあって実力もある天花寺がteam鳳を引っ張っているんだろうなと感じるので、そんな原作の天花寺の雰囲気に勝吾さんもハマってるなー! と思ってます。
――テレビアニメでも声優を務められていた、月皇海斗役のランズベリー・アーサーさんはいかがですか?
アーさんもそのままですよ(笑)。やっぱりテレビアニメ『スタミュ』のことを教えてくれるのはアーさんなのですが、直接本人に聞かずとも、「これってアニメではどうなんだろうね?」ってキャスト同士で話をしているところにスッと現れて「これはこうだよ」って教えてくれます。で、またスッとどこかに行っちゃうんです(笑)。
――那雪 透役の山中翔太さんについても教えてください。
翔ちゃんはリアル那雪です。いっそ那雪に改名しちゃえばいいんじゃないかなって思うくらい(笑)。とっても素直で可愛くて…「え〜…そんなことないです、本当に(山中さんの声マネ)」って、那雪のモジモジ感もそのままだなって思います。翔ちゃんとは同い年なんですけど、同い年とは思えないくらい可愛いです。
――team鳳とはライバル関係にあたる、team柊のキャストの皆さんはどういう人たちでしょうか?
team柊のみんなは本当に真面目でキッチリしています。自分たちのダンス練習が終わったあと、一回みんなで集まって「あそこはどうだった?」っていう話し合いを、リーダーの辰己琉唯役の(櫻井)圭登を中心にやっています。team鳳とは雰囲気が違いますね(笑)。
――team鳳はダンスの練習後、話し合いなどはしないんですか?
うーん、なんというか、team鳳はその場その場で思ったことを言い合うタイプなんですよね。team柊のみんなは、一回稽古を止めてまで言わず、終わったあとの話し合いでじっくり詰めていくんですけど、team鳳は、思い立ったらその場で「ちょっと待って、ここってどうなるの?」って。それも原作通りの雰囲気かなと思うんですけど、team鳳は自由な感じがありますね(笑)。
――ミュージカル学科3年生の成績トップ者たちで構成され、team鳳とteam柊の指導者でもある、華桜会のキャストの皆さんはどうですか?
華桜会のみんなもめっちゃ仲いいですね〜! よくみんなで飲みに行ってるなーっていう印象です(笑)。