荒木経惟、ルシアン・フロイドら
12人のアーティストによる
『12 Rooms 12 Artists』がいよいよ開幕!

2016.07.02


<左> ルシアン・フロイド《裸の少女の頭部》 1999年、油彩、カンヴァス
©Lucian Freud Archive/Bridgeman Images UBS Art Collection
<右上> エド・ルーシェイ《スタンダードのスタンド》1966年、リトグラフ、紙
©Ed Ruscha. Courtesy Gagosian Gallery UBS Art Collection
<右下> 陳界仁 チェン・ジエレン《ファクトリー》2003年、ヴィデオ
©Chen Chieh-Jen. Courtesy of the artist and Chi-Wen Gallery UBS Art Collection

民間企業の現代美術コレクションとして世界最大規模を誇るUBSアート・コレクションによる『12 Rooms 12 Artists』が、7月2日から9月4日まで東京ステーションギャラリーで開催される。

厳選された作家陣には、日本人作家としては国内初公開となる荒木経惟の作品群ほか、その集大成を見る機会が稀なルシアン・フロイドやエド・ルーシェイなど、12人のアーティストがずらり。歴史ある駅舎を展示室とする東京ステーションギャラリー独自の空間を12の部屋の集合に見立て、約80点が展示される。

展示構成上、本展の主役扱いとなっているルシアン・フロイドとエド・ルーシェイの部屋は必見だ。ルシアン・フロイドは、エッチングや油彩、パステル、黒鉛などさまざまな手法で描いたポートレイト、また本の体裁を用い、本という形式そのものを作品としてみせる“アーティスト・ブック”の創始者のひとり、エド・ルーシェイの部屋では、ポップ・アートをコンセプチュアルアートへと引き継いだ第一人者の軌跡鮮やかな軌跡を垣間見ることができる。

会期中は、ルーシェイに造詣の深い写真家のホンマタカシ氏らによるワークショップ「TOKYO DETAILSをつくろう!」や英国を代表する抽象彫刻家、アンソニー・カロの作品にちなんだファミリーワークショップ「カロやかな形をつくろう!」など関連イベントも開催される。

東京ステーションギャラリーは、東京駅の歴史を体現する煉瓦壁の展示室を持つ美術館だ。駅は単なる通過点ではなく、香り高い文化の場というコンセプトのもと提供された空間で、各国から集結した数々の名作に触れてみるのも粋ではないか。

(Text: 岸由利子)

12 Rooms 12 Artists
12の部屋、12のアーティスト UBSアート・コレクションより
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201607_12rooms.html

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