ジョス・ウェドン

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マーベル・コミックのヒーローたちが集合した大人気映画『アベンジャーズ』のスピンオフとして、期待の高まっている米ABCのTVドラマ『S.H.I.E.L.D.』。その一方で、設定が似ていたために、一度通った別のドラマの企画が棚上げになってしまったようだ。

『S.H.I.E.L.D.』は、ヒーローたちを率いる国際平和維持組織シールド(S.H.I.E.L.D.)にスポットを当て、映画に引き続きマーベル・コミックの世界観を描く作品で、パイロットの製作準備が進んでいる。製作総指揮と脚本を、映画を監督したジョス・ウェドン(『バフィー 〜恋する十字架〜』『ドールハウス』)と彼の弟ジェド・ウェドン、そしてジェドの妻マウリッサ・タンチャローエンが担う。出演者では、映画でフィル・コールソン捜査官を演じたクラーク・グレッグが、再び同役で登場するほか、『ER緊急救命室』のミン・ナなどの出演が決まっている。

一方、棚上げになったのは、超常現象ドラマ『Weird Desk』の企画。カナダの製作会社が手がけることになっていた本作は、現実に起きた不可思議な出来事にもとづき、超常現象や宇宙人の謎を究明する秘密機関の活躍を描く作品。CIAやNSA(国家安全保障局)の元エージェントたちが働き、米政府をもしのぐレベルで活動している同機関のなかで、二人のエージェントの活躍が中心に描かれることになっていた。そして先週には、13話分のシーズン製作をABCが決めたばかりだった。

本作のコンセプトと脚本の仕上がりを同局の重役は気に入っていたが、ゴーサインの決定をくだした頃には、予算をおさえたままで2013年夏の放送を実現するのはすでに難しくなっていたという。さらに、『S.H.I.E.L.D.』と設定が似ているために、マーベル・コミックがABCに対して難色を示したことも棚上げとなる一因だった、とDeadline.comは伝えている。

企画はボツになったわけではないが、日の目を見る可能性は遠のいたといっていいだろう。競争の激しい米ドラマ界では、作品の力関係がときにプロジェクトの運命を決してしまうことがあるようだ。(海外ドラマNAVI)



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