担当M(以下M):6月のワールドカップ最終予選、日本は2勝1分で勝ち点7を獲得しました。
  
ラモス(以下R):まずは負けなくてよかったですよ。その点はうれしいし、ちゃんと評価しなければならないことだと思いますね。
 
M:ラモスさんはこの3試合で誰がいいプレーをしたと評価していらっしゃいますか。
 
R:初戦のオマーン戦は固さもあったと思うからあまり考慮してません。第2戦のヨルダン戦から考えると、僕は遠藤、本田、前田だと思いますね。オーストラリア戦で一番活躍したのは川島ですよ。川島の活躍がなかったらやばかったね。
 
M:3試合通じて一番活躍したのは?
 
R:本田、と言いたいところだけど、僕は実は前田だと思いますね。
 
M:オーストラリア戦の後に「こんな試合で点を取りたかった」と唇をかんでいました。
 
R:だってパスが回ってこないんだもん。シュートを入れるのが一番うまい選手に回さないでどうするの。それはそうとして、この3試合とも前線の素晴らしい基点になっていたと思いますね。それがこの結果に繋がってます。
 
M:3勝目もあるかと思われたオーストラリア戦で、日本は主審の不可解な判定に泣きました。
 
R:あれは酷かった。やられたという感じです。僕たちもああいうことをしょっちゅう経験していたけど、またか、という感じでしたね。
 
M:最後のFKも蹴らせてもらえず、余計にモヤモヤ感が残ってしまいました。
 
R:あのFKについては言いたいことがありますよ。時間はロスタイムだったし、あの主審は早く試合を終わらせたいだろうというのはわかっていたし、実際にFKをもらったときはロスタイムも終わりかけていたのだから、サッとプレーするべきだった。そうだったら笛は吹けなかったのに。そんな状況判断を日本の選手はするべきだったでしょうね。ブラジルでもあのタイミングで笛を吹くことはあるんですよ。
 
M:そう言えば1978年ワールドカップのブラジルvsスウェーデンで、ブラジルのCKのボールが空中にあるときに笛が鳴らされ、ゴールが無効になったことがありましたね。あのときの主審は世界最高峰の1人といわれていたクライブ・トーマスさんでした。
 
R:そんな古くからある話ですからね。
 
M:ザッケローニ監督の采配についてはいかがですか?
 
R:手堅い采配だと思いますけど、オーストラリア戦では勝ちに行ってもよかったと思いますね。そこでやられても、まだホームゲームがあるんだから。僕はその点が残念でした。監督!!  もっと勝負しましょうよ!!  もっと早く選手交代していいじゃないですか。攻撃の選手を入れましょう。そう言いたかったですね。
 
M:次回のワールドカップ最終予選は9月、ジーコ監督率いるイラクをホームに迎えます。それまでに3人が出場停止になっているDFラインを考えなければなりません。
 
R:吉田は間に合うと思っていますよ。それに日本は強いから大丈夫。僕は安心してみています。次も頑張れ!! 日本代表!!