3日のポーツマス戦で2−0の勝利を収めたチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は試合後、火曜日に控えたチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝トーナメント1回戦のポルト戦で、DFジョン・テリーを起用しない考えを明らかにした。

 1−1で引き分けたポルトとのファーストレグ(2月25日)で足首を痛めて負傷退場したテリーは、先週末に行なわれたリーグカップ決勝のアーセナル戦で復帰。しかし、この試合で相手選手に顔面を蹴られ、意識を失ったまま病院に運ばれるアクシデントに見舞われた。幸い大事には至らず、すぐに意識を取り戻して、チェルシーのリーグカップ優勝をスタジアムで見届けている。それでも、指揮官のモウリーニョは、頭部の負傷とあって、キャプテンの状態を慎重に見守る意向を示している。

「ジョン・テリーはポルト戦でプレーさせない。彼は選手である前に、一人の人間だ。試合の結果より、彼が安全である事の方が重要だ。だから、リスクを犯してまで、ジョンを起用するつもりはない。復帰は、早くても来週末のトッテナム戦(FAカップ準々決勝)になるだろう」

 一方モウリーニョは、首位を走るマンUが幸運に恵まれていると再び強調。3日のリバプール戦で、ロスタイムにゴールを奪って勝利したマンUが、前節のフルアム戦でも終了直前のゴールで勝点3を手にしていることについて、次のように語っている。

「マンUが運に恵まれているかだって? もちろん、イエスだ。終了直前のゴールで勝つことが多いのは明らかだし、何よりケガ人がいない。神は彼らを味方しているよ。ただ、彼らの強さは認めなくてはならない。素晴らしい監督と選手を揃えたチームだ。我々は、とにかく勝ち続けて、勝点差を縮めるだけ。残り試合すべてに勝利して、マンUの取りこぼしを待つだけだ」

 ベスト8進出を賭けたCLの大一番に加え、首位マンUを追撃する重要な時期に、再び大黒柱のテリーを失ったチェルシー。シーズン4冠を目ざすと豪語する指揮官モウリーニョは、頼れるキャプテンの早期復帰を誰よりも切望しているに違いない。