コンクリ詰めの遺体が発見された現場アパート前には規制線が張られた

写真拡大

 茨城県かすみがうら市のアパートの一室から発見されたコンクリート詰めの遺体。

 7月18日、県警はその家の住人、派遣社員の氏家美穂容疑者(44)を有印私文書偽造などの疑いで逮捕するため、捜査員を自宅に派遣した。

「市役所に偽造した離婚届を提出したという事案です」と捜査関係者。

被害者は3人目の夫

 3月9日、氏家容疑者は警察に、今回コンクリ詰めで発見された夫で会社員の昇さん(33)の行方不明届を提出していた。捜査の過程で警察は、行方不明者から離婚届が提出されたことを怪しいとにらみ捜査すると、偽造と判明した。

 逮捕時に捜査員が「夫はどこにいる?」と尋ねると、氏家容疑者はクローゼットを指さし「ここです」と答えたという。

 小学生の長女と4歳の双子の長男・次男と暮らしている家に夫の遺体……。

「18日に鑑識の人が来ていて、午後になってブルーシートがかけられた」

 と古参住人。容疑者との面識はないという。

 全国紙記者が、氏家容疑者の評判を明かす。

「ママ友の間では、双子の息子のお母さんという印象が強いらしい。物事をズバッと言うらしく、口調や身体つきからヤンキーっぽい感じもするそうです。容疑者の過去を知る人物も、特段勉強ができたわけではないが、人を殺すような人だとは思えないと証言していますね」

 氏家容疑者が夫にDVを働いていたとする報道もある。

 遺体で発見された昇さんは、氏家容疑者の3番目の夫という。2番目の元夫の両親に話を聞くことができた。

 もともと中学時代の先輩後輩の間柄だったが、大人になり再会し結婚したという。

「すでに彼女には、前の夫の子どもがいたね。子どもを連れていた彼女に息子がたまたま会って、それからお付き合いが始まった。それですぐに結婚したかな」と母親。

「私は反対していたんです。はっきり相手のことがわかるまでは、子どもは絶対つくるなって言ったんですけどね」

 ところが、妊娠が発覚。

「子どもができたからって家に連れてきて、責任を取るってことでした。その前から結婚はしようと思っていたらしいですけど、元嫁は1回目の結婚のときに借金を作って別れたって聞いたからねぇ」

 と父親も渋い表情で、

「結婚生活も1年くらい」

 短い結婚生活だったため、

「実際の人となりはわかりませんけど、最初から嫌だなって感じはありました。よい印象がないんです」

 という母親が今でも覚えているのは、

「息子が中学生のとき、彼女の家に遊びに行ったんですけど、夜遅くになっても帰ってこなかった。当時の彼女はまじめに登校しないで家で遊んでいたんですよ」

 氏家容疑者の育児に関しても“よい印象”はない。

「市から電話があって、“お子さんを預かってもう1か月になるけど何にも連絡がないから、ちゃんとした施設に移すことになりますけど、よろしいでしょうか”と言われて、もうビックリしました。子どもは当時1歳ほどでしたが、施設に預けているなんて知らなかったですよ」

 借金してまでブランドの子ども服を着させるなど、他人の目を必要以上に気にして、見栄をはっていたという容疑者だが、本性までは着飾れなかった。