インタビューに応じた徳島のリカルド・ロドリゲス監督が、千葉戦での退場劇について言及した。写真:上野照文

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[J2 10節] ジェフ千葉 2-0 徳島ヴォルティス
2017年4月29日/フクダ電子アリーナ
 
--スローインを巡り徳島の選手がボールボーイの胸を突いてレッドカードを受けた問題を受けて、29日の千葉戦翌日の午前練習前のミーティングで、リカルド・ロドリゲス監督は選手たちに伝えたことは?
 
「絶対に許されない行為でした。試合中には様々な感情が起き、時に苛つくことがあっても、それをコントロールしなければいけません。試合の観点で見ると、その行為によりひとり退場した影響を受け、勝点をも失ってしまいました。誰にも認められない行為。その重さを改めて伝えました」
 
--今後、監督と選手、現場レベルで徹底すべきことは?
 
「勝っている、負けているという結果は関係なく、試合で起こり得るあらゆること、それに例えば審判の判定であり、サポーターからのプレッシャーも影響してくるでしょうが、そういったこともサッカーの一部です。すべてを含め、感情をコントロールして戦わなければいけません。
 
 リーグ戦は長く、しかもどのチームの力も拮抗しています。こうした形で勝点を失うことは、誰もが望んでいない形です」
 
--チームを司る指揮官として、今後どのようにチームをまとめ、どのような方向に導いていきたいと思いますか?
 
「昨日(29日)の行為は、選手個人だけでなく、クラブ全体のイメージや価値を落としました。ただ一方で、試合に関しては、ひとり退場して10人対11人の難しいシチュエーションになっても、最後まで全力を尽くして戦い抜いた選手たちのことを、私は誇りに思っています。
 
(15分にひとり退場したあとの)約75分間、10人での戦いが続きましたが、引き分けに持ち込める可能性も十分ありました。千葉の先制点は、私たちがさらに一人少ない9人対11人で戦っている時に決められたものでした(岩尾が味方との接触で倒れ、一時ピッチ外で治療に当たっていた)」
 
--前半23分、高橋壱晟選手に決められてしまいました(試合は0-2で千葉に敗れる)。
 
「10人対11人の状況を保てていれば、最低でも0-0に持ち込めていたはずです。力のある千葉相手に勝点1を手に入れられれば、十分な価値があったと思います。勝つチャンスもありました。ピッチ内ではクラブとして狙うスタイルを表現できていたものの、ピッチ外では決して許されないことが起きました。これからはディシプリンを保ちながらも、熱く激しく戦うことが大切になります」
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)