ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

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開幕3試合で圧巻の投球、Dバックス移籍の元エース右腕と比較する声も

 今季ドジャースに加わった前田健太投手の活躍により、地元メディアからは早くも昨季まで所属したエース右腕と比較する声が挙がっている。ESPNが報じている。

 前田は17日(日本時間18日)のジャイアンツ戦で7回1失点と好投。今季2勝目、自身本拠地初勝利をマークした。ここまで19イニングを投げてわずか1失点。防御率は0.47とナ・リーグ2位で、3試合連続クオリティースタート(6回以上を自責3以内)と圧巻の成績を収めている。

 この好投を受け、米メディアの評価もさらに上昇。ESPNが組んだ特集記事では「グリンキーって誰だっけ?」との見出しが躍り、昨季までカーショーと2枚看板として活躍したザック・グリンキー投手と比較するような論調も出始めている。

 グリンキーは昨季19勝3敗、防御率1.66という好成績を収め、オフにフリーエージェントに。6年総額2億650万ドル(約223億円)という衝撃の契約でダイヤモンドバックスへ移籍した。平均年俸3442万ドル(約37億円)はMLB史上最高。移籍が決まった当初はドジャースの先発ローテを不安視する見方もあったが、8年2400万ドル(約25億9000万円)プラス出来高で加入した前田が現時点ではその穴を埋める活躍を見せている。

前田は「ドジャースが獲得を望んでいた先発2番手タイプ」

 ESPNは「グリンキーって誰だっけ? ドジャースのケンタ・マエダは“先は長し”もここまで順調」との見出しで特集を組み、「恐らく、キャリアの現時点でケンタ・マエダとザック・グリンキーを比較する者は誰もいないだろうが、ドジャースのルーキー右腕は今のところしっかりと役を演じられている」とレポート。「グリンキーが去った後にドジャースが獲得を望んでいた先発2番手タイプの様相を帯び始めている」と伝えている。

 記事によると、この日女房役を務めたグランダルも「彼は自分のカーブを信じて投げ続けた。変化球の全てがとても良いコントロールだった。彼はいつでも望んだ時にそれを投げてストライクが取れるし、振らせることもできる」と高評価を下している。

 ただ、前田自身が記事の中で「まだ3回先発しただけですし、先は長い」とコメントしているように、メジャーでの戦いはまだ始まったばかり。グリンキーも新天地で3試合に登板し、0勝2敗、防御率6.75と出だしでつまずいたが、今後巻き返すことだろう。

 前田は1年を通して“37億円右腕”の穴を埋める活躍を見せることができるか。上々のスタートを切った日本人投手に大きな注目が集まっている。