スイス北東部、ドイツとの国境をなすボーデン湖に近いザンクト・ガレン。ここに、中世ヨーロッパの知の殿堂としてその名を馳せた、世界遺産の修道院があります。ザンクト・ガレン修道院の起源は、612年、アイルランドから伝道にやってきた修道士ガルスが建てた小さな僧院にはじまります。720年にその跡地に建設された修道院は、聖ガルスにちなんで「ザンクト(聖)・ガレン」と名付けられ、そのまま街の名前にもなりました。8世紀