細工も加工も刻印もレーザーカッターで見事なオリジナルが！ FabCafeで楽しい工作体験
レーザーカッターは簡単に言うと、レーザー光線を使ってあれこれカットするというもの。レーザー光線を調整すると、カットするだけじゃなくてものの表面を削る（焼く？）ことができます。普通のプリンタだったら紙やDVDの表面にしか印刷できないのですが、レーザーカッターなら革だろうがコルクだろうがアクリルだろうがなんでもこいなのです。でも、お高いし場所もとりますし、なかなか個人で買うことは難しいですよね。
どのような仕組みになっているか簡単に説明しましょう。まず、データをUSBメモリとかで持ち込みます。そして、スタッフに加工したいんですと伝え、データを渡します。そしてレーザーカッターの空き具合なんかを見て予約し、加工する素材（お店側に用意してあるもの）を選びます。そして時間がきたら、30分2000円のレーザーカッター使用チケットを購入し、加工します。それぞれの待ち時間にはカフェでお茶していましょう。
基本的にはお店に用意されている素材を加工する感じですね。なので、大量に作るというよりも、こういう風にしたらどうなるか、試しに作ってみたいという用途にぴったりです。実際、お店にいる他の人とコラボレートして、その場で思いついたものを作ったこともあるとか？！
ちなみに、お店に用意されている素材だけではなく、自分で持ち込んだ素材を加工したいという人は、お店に相談してみましょう。お店に無い素材の場合、レーザーカッターの調整などが必要になるため、長時間貸し切る必要が出てきます。何を加工したいか、どうしたいのか、あらかじめ言って、どれだけの時間貸し切るかを決めましょう。
今回は、たまたまうーさーのその日暮らしの担当編集さんが長時間貸し切りをするときに、こちらの記事を書いたご縁で声をかけていただいたので、一緒に行ってきました。
まず作ったのがコースター。これはFabCafeにある素材を使って作ってみました。FabCafe側でデータを調整して、いざスタート。みるみるうちにできあがっていきます。持ち込んだデータが、目の前で刻印されていく様を見るのは、思った以上に感動しました。ずっと見ていても飽きません。
刻印が終了し、周りを切り取ってコースターの完成です。ちょっと焦げ臭かったので、周りを拭いたりする必要がありました。考えてみればコルクを焼き切っているわけですから、焦げ臭いのは当然ですね。
次に、担当編集者さんが自分の担当作品と心中する心意気を見せるのか、iPad刻印に挑戦していました。このために長時間貸し切りをしたのですね。これが想像以上に綺麗に刻印されてびっくりです。これなら自分のiPadも何か刻印してもらうのだった……
ちなみにiPadやMacBookAirなどは長時間貸し切りが必須となります。さらに、壊れても文句言いませんよという同意書にサインしなければなりません。同じように加工したいと思った方は参考にしてみてください。
せっかくなので、自分の分もお願いしてみました。今回お願いしたのは、Moleskineです。ここに自分の同人誌のロゴを刻印してもらおうと思ったのです。あらかじめデータを送っておいたので、当日はロゴデータの位置調整をしてもらうだけで、すぐに加工に移れました。
Moleskineは革っぽいので、革に刻印するのと同じ威力のレーザーで彫ってもらおうとしたところ、想像以上にMoleskineの表紙が固いせいかあまり刻印という感じが出ずにちょっと黒く箔押しをした感じなってしまいました。そこで、再度レーザーの出力を上げてもらうと、これがいい感じに。Moleskineの革っぽい表紙がレーザーの力でみるみる剥がれていい感じに彫り込まれていきます。このように、お店でやったことの無い素材は最適な出力かどうか調整に時間がかかったりするので、長時間貸し切りが必要になるのですね。
というわけで、無事に加工が終わりました。今回我々が試してみたときに得た教訓としては、データは必ず完成させておいた方がいいということと、持ち込み素材の場合はその素材に対してのレイアウトも終わらせておくといいこと。切り抜きは時間が短くて済むけど、刻印は思った以上に時間がかかるということ。持ち込みデータはなるべく印刷に使うような解像度（350dpiぐらいあれば大丈夫かも？）にすることでしょうか。あとは、持ちこむデータをベクターデータで作った方がなんとなく綺麗だったと思います。
自分で用意したデータがその場で形になっていくというのは、思った以上に感動します。これはやみつきになるかもしれません。思いついた物をどんどんその場で形にしていきましょう。次は愛用しているトラベラーズノートの革に刻印しに行きたいなあ。
（杉村 啓）
