インタビュー:遊助「僕というジャンルでいいと思う」
2008年4月、フジテレビ系の番組「クイズ!ヘキサゴンII」からデビューを果たし、翌2009年1月に活動休止したおバカアイドルグループ・羞恥心。そのメンバー“心”として活躍した上地雄輔が3月11日、リスナーの遊び心をお手伝いしたいという思いを込め“遊助”としてシングル「ひまわり」でデビュー。200万ダウンロードを突破した前作に続き、6月24日にはセカンドシングル「たんぽぽ」を発売した。
――遊助さんは元々、歌うことが好きだったんですか?
遊助:歌は好きで聴いてましたね。親父がバンドをやっていたのもあるかもしれないんですけど、歌手になりたいと思っていたわけでもなく(笑)。そもそも芸能界に入るとも思わなかったし、3人組でやるとも思わなかったし(笑)。1人でやるとも思わなかったけど。――遊助としてソロデビューするにあたり、ボイストレーンインングはやられたりましたか?
遊助:多少はやりましたけど、時すでに遅しで。レコーディングの後にしました。――デビュー作に続き、今回もご自身で作詞を担当されていますが、ブログ以外で文章を書かれたりは?
遊助:本を書いたことはありましたけど、作詞は初めてでしたね。――デビュー作を踏まえて、セカンドシングルでは新たに手応えを感じた部分などはありますか?
遊助:基本的には変わらないですね。1曲目とは、もちろんメロディーとか話も全然違うから。毎回チャレンジというか、自分の中では別物なので。多分、ずっと変わらないと思う。――歌詞の内容は、音からイメージするのか、それとも最初に書きたいことがあって音に乗せていくのか、どのように進めていますか?
遊助:ある程度トラックは自分で決めて、そこから並行してリリックを書いて。音を減らして増やして手直しをして、「ここを、こうして下さい」って言って、レコーディングして。また「こうやって下さい」という。――そういうスタッフさんとのやり取りが、前回に比べてスムーズになってきたりは?
遊助:いや、一緒ですね(笑)。多分、変わらないと思ってきた。いや、分からないなぁー、どうだろう?――まだ2作目ですしね。
遊助:うん。でも、2作目と言っても、6作やっているみたいなものだから。――確かに。でも、先程仰っていた3人組でやられていた時と、ソロとではまた違いますよね。
遊助:それはもう、全然違いますね。責任感だったり、自分の名前でやるから。もちろんアッチも僕の名前ですけど、羞恥心の”心”としてやれば良かっただけだから、ドラマの役があったというか。でも、これは本人として、遊助として見られるから。――ソロデビューする際に、こういう歌を歌っていきたいというイメージはありましたか?
遊助:いや。もう逆に、僕というジャンルでいいと思う。これが例えばピッフホップ、R&B、レゲエ、何でもいいけど、そういう人はそう思えばそれでいいし。逆に、こだわりたくないというか。――ご自身で今まで聴いてきた音楽も、一つのジャンルにこだわってきたわけでもなく。
遊助:うん。こだわりは、そんなに無いですね。ただ、「どうやって耳に届けるか?」とか、「心に染み込んで頂けるか?」ということは、ある程度考えますけど。あとはもう基本的に、やっぱり音楽は自分の手元を離れていくので、その人自身がどう思うかであって。だから、押し付ける気も無いし。かといって、俺自身の中で音楽は、自分だけのもので消化できるようなことでもなくて。そういった意味で、ある程度の共有できる隙間というか余白を残しながら、幸せになってくれたり、心が優しくなってくれたり、楽しくなってくれたらいいな、という感じ。――歌詞の主人公は、遊助さんご自身に近いですか?
遊助:近いですね。もちろん全然違う人物なんだけど、自分が想像しているだけだから、結果的に自分といえば自分だけど、イメージの中では他人。