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 侍ジャパンの新監督にロッテ元監督の井口資仁氏(51)が就任することが25日、発表された。初めてメジャー経験者の侍指揮官が誕生した。井口新監督は都内で記者会見に臨み、2大会ぶりに野球が実施される28年ロサンゼルス五輪での金メダルを誓った。ドジャース・大谷、ホワイトソックスの後輩である村上ら、現在も太いパイプを持つMLB所属選手の招集にも尽力していく。

 「スポーツの祭典」。スーツ姿の壇上で、頭にあの熱狂がよみがえった。就任発表から30分後。青学大時代の96年にアトランタ五輪に出場し、銀メダルを獲得した井口新監督の目標は明確だった。

 「世界一を狙っていくチーム。まずは五輪の出場権を取って、メダルを獲ることを目標にやっていく。侍ジャパンの監督という立場でメダルを獲りたい」

 過去の五輪で現役メジャー選手は出場していなかったが、米国開催の2年後は大リーグ機構が選手の派遣に前向きな姿勢を示す。井口新監督はホワイトソックスOBとして今月9日に始球式に登場するなど、再三渡米。球団、選手との交流があり、パイプ役として期待は大きい。

 3月のWBCは過去最多8人の日本人メジャーリーガーが出場した。“世界一奪還”には大谷らの出場可否が命運を握る。井口監督が現役時代にワールドシリーズを制覇したホ軍では村上もプレーする。「MLBで活躍している選手は日本の宝。オリンピックに参加していただいて、日本のチームを引っ張っていってほしい」と発信した。近く、あいさつも兼ねてNPB12球団を回る方針。「できるだけ早い段階でMLBの選手にも声をかけていきたい」と再渡米の意向も示した。

 契約期間は五輪まで。次回のWBCの開催時期は、29年か30年かまだ決まっていない。日本野球機構(NPB)の中村勝彦事務局長は「次のWBCも指揮を執っていただきたい」との考えも示した。

 まずは、国内組で臨む見込みの来年11月の「プレミア12」でアジア最上位になって五輪切符を手にできるか。それを逃せば28年3月開催見込みの最終予選を勝ち抜かなければいけない。新指揮官は「五輪出場までも厳しい道というのは、覚悟の上」と口にした。

 8強に終わったWBCではデータの活用法で後れを取った。現役時代に米球界でデータ野球に触れ、ロッテ監督時代には選手育成や戦術面でも数値を重視した。加えて「日本らしく」と表現した「緻密さ、粘り強さ、結束力」とライバル国との違いを示した。「短期決戦では、個の力だけでは世界一になれない。一人一人がチームのために戦う集団こそが本当に強いチーム」。世界一に視線を向けた。(神田 佑)

 ≪11月アジアCS初陣≫11月に開催される「第3回アジアプロ野球チャンピオンシップ」が初陣になる。東京ドームで同12日から15日の日程で開催されることが発表された。韓国、台湾、オーストラリアとの4チームで争い、3連覇を目指す。24歳以下または入団3年目以内の選手、オーバーエージ枠として29歳以下の3選手以内で編成。井口監督は「日本プロ野球の中でかなり成長している若手もたくさんいる。招集して経験を積ませ、オリンピック、WBCと行けたらいい」と道筋を示した。

 ≪厳しい五輪出場争い 残る枠わずか「3」≫五輪出場権の確保が井口氏の使命だ。出場枠はわずか「6」。既に開催国の米国、WBC王者のベネズエラ、4強のドミニカ共和国が出場を決め、残る枠は「3」しかない。新指揮官が「日本らしい野球をすれば勝てる」と自信をみなぎらせた来年11月の第4回プレミア12でアジア最上位になるか、逃せば28年3月開催見込みの最終予選を勝ち抜かなければいけない。最終予選に出場するには、社会人を中心に構成される27年10月のアジア選手権で上位2位に入る必要がある。