【王将戦】糸谷哲郎九段 4期ぶり挑戦者決定リーグ入りに王手 得意戦法・一手損角換わりから馬が躍動
将棋の藤井聡太王将(23)=名人など6冠=への挑戦権を争う第76期王将戦2次予選(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社特別協力)準決勝が6日、大阪府高槻市の関西将棋会館で指され、後手・糸谷哲郎九段(37)が130手で渡辺和史七段(31)に勝利した。糸谷は次戦の決勝で4期ぶりの挑戦者決定リーグ入りを懸け、本田奎六段(28)と対戦する。
飛先の歩を突き角道を開け、左金を上がり合った8手目。糸谷が△8八角成と一手損角換わりへ踏み込んだ。後手ながらこれまで26勝16敗と高勝率を誇る得意戦法。自身だけ盤上に馬を作って交換し合った銀は手駒。「激しい展開になって成否がどうか?と。馬が生きる展開になればと思った」と糸谷は手応えを抱いての昼食休憩だったのではないか。
午後はその馬が躍動する。46手目△8三角成以降、48手目△4七馬、52手目△2五馬、58手目△4三馬、64手目△2五馬、68手目△2四馬、72手目3三馬、76手目△1五馬、78手目△2六馬、80手目△2七馬、96手目△2八馬、106手目△5五馬、108手目△4五馬とし、116手目△5六馬と先手の飛車と交換して使命を終えた。手駒にした飛車を118手目△7六飛と打ち込んで寄せに突入。投了後の渡辺を「午前中、もっと穏やかな将棋にしないと」と嘆かせた。
糸谷は104手目、飛車銀両獲りで8三馬の渡辺陣への利きもさえぎる△7四桂を放って勝ちが見えたという。「4期ぶりですかね。リーグ入りを目指したいと思います」。在籍7期、第68期はプレーオフまで進出した糸谷が今春の名人戦以来の大舞台を見据えた。

