愚痴を言う人と言わない人の違いとは? 社会人に必要な上手な愚痴の吐きだし方
今回のお仕事ハックは「仕事の愚痴を言わない人がうらやましい」とのお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。
仕事の愚痴を言わない人がうらやましい
同僚は忙しくても愚痴ひとつ言わず、淡々と仕事をこなしています。一方私は、よく仲の良い同僚や友人に仕事の愚痴を話してしまうのですが、そんな自分にモヤモヤすることがあります。愚痴を言ってしまう自分は仕事への向き合い方が甘いのでしょうか。(販売職/30代)
「愛は心の仕事です」という曲があります。すごいタイトルですが、確かにそうかもな、と思います。
それでいうと、「愚痴は心の呼吸」かもしれません。
呼吸って、吸って、吐いて、の繰り返しで成り立ちますよね。納得できないモヤモヤや、腹立たしいムカムカを吸い込んだまま、それを吐き出さずにいたら? 間違いなく苦しくなります。
だから、吐き出したくなる。そうすることで、やっと息ができるようになる。
だから、愚痴っていいんです。
でも、淡々と仕事をこなしている同僚は愚痴なんて言わないし……と思うかもしれませんが、たぶん、会社の外で言ってます(笑)。友達や恋人、家族などを相手に。
もちろん、言っていない可能性もあります。「仕事とはこういうものだ」と達観している人や、「誰かに話したところで解決しない、むしろ感情を消耗する」と感じている人には、愚痴を言わない方が楽だったりもするので。
じゃあそういう人はどうやって息をしているのか? 多くは、終業と同時に頭を切り替え、美味しいものを食べたり趣味に没頭したりして、リフレッシュしていると思います。
身内の話で恐縮ですが、亡き父はまさにそのタイプでした。愚痴っている姿を一度も見たことがありません。そもそも無口で、合理主義の超理系だったので、愚痴を言うことに意義を見出せなかったんだろうなと。そんな時間があったらテニスするよ、みたいな。語学やチェロも長年続けていましたね。
一方、文化系で超おしゃべりな母は、しょっちゅう愚痴るタイプ。父を相手に愚痴っても無言だし、兄と弟は逃げるので、子どもの頃から私が聞き役でした。
結果、傾聴の訓練が積み重ねられ、今こうして悩みに向き合うコラムを書いたり、電話相談の仕事をしたりしています。人生、何事もムダにならないです。
話がそれましたが、つまりは父のような人もいるけれど少数派で、ほとんどの人は愚痴を言いたくなる。愚痴ることで楽になって、また日々を頑張ることができる。
だから、「愚痴を言ってしまう自分は仕事への向き合い方が甘いのでしょうか」とのことですが、全くそんなことはないです!
むしろ、グッとこらえていることや頑張っていることがあるから愚痴りたくなる。愚痴らない人は頑張っていないということではなく、「愚痴は心の呼吸」と述べたように、愚痴ることが心身の健康につながるのであれば、愚痴っていいのです。
ただ、注意したいのは長さ。
あなたを大事に思っている友達でも、30分、40分、1時間……と延々愚痴が続くと、ストレスを感じ始めます。特に、内容がいつも同じだと「またか……」と辟易されかねません。
愚痴は、できれば5分〜15分で、明るくサッパリと!
例えば飲み会で、「ごめん、10分だけ心の呼吸をさせて!」と最初に宣言して吐き出せば、相手も受け入れやすいはず。話し終えたら「ありがと、楽になった」と伝え、楽しい話もする。そして相手の愚痴も聞くようにする。
お互い様の精神で、話を聞いたり、聞いてもらったりするのは、人が心身をすこやかに保つために、そして「自分はひとりじゃないんだ」と感じるためにも、すごく意味のある行為だと思いますよ。
上手に愚痴って、明日も頑張りましょ!
Point.
・愚痴は、たまった怒りや苦しみを吐き出す行為であり、すこやかな心身を保つ上で意味がある
・あなたの前では愚痴を言わない人も、別のところで言っている可能性は大いにある
・「仕事とはこういうもの」「愚痴っても解決しない」と捉えて愚痴を言わない人もいるが、全体で見ると少数派
・10分以内と決めて、感謝の言葉を伝え、相手の愚痴も聞くようにすれば、問題なし
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)


