脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「赤毛のアンとの出会い」を公開した。動画では、自身にとって「第二の故郷」であるというカナダの魅力と、その原点となった小説『赤毛のアン』への思いを、独自の視点と深い愛情を持って語っている。

動画の冒頭、茂木氏は北欧諸国と同様にカナダが持つ文化や生活スタイルに言及。「15歳で初めて行った国」であり、自身とカナダとの深い関わりを明かした。さらに、国歌にも登場する「True North(真実の北)」という言葉を引き合いに出し、カナダが象徴する「極北」の概念について説明。文学などにおいて「極北」とは、あるものが純粋になり突き詰められた状態を指すと独自の解釈を展開し、カナダの魅力と結びつけて語った。

続いて、カナダ東部のプリンス・エドワード島を舞台にしたルーシー・モード・モンゴメリの名作『赤毛のアン』との出会いを回顧する。小学生の頃、図書館で同書が「光っているように見えた」ことで手に取ったと振り返る。当時は空前のスーパーカーブームであり、周りの男子が車に夢中になる中、自身は一人『赤毛のアン』を愛読していたという異色のエピソードを披露した。

作中の印象的なシーンとして、孤児のアンがマシュウとマリラの兄妹に引き取られる過程を描写。手違いで男の子ではなく女の子のアンが来てしまい、マシュウがアンと接する中で母性本能のようなものを感じる場面に触れた。当時の茂木少年は、生々しい人間ドラマに対して「ちょっとトゥーマッチな感じがあった」としつつも、「その向こうになにかあるなという感じはあった」と語り、厳しい寒さの中にある温かさを直感的に感じ取っていたことを明かした。

動画の最後で茂木氏は、カナダの極北の寒さと作品の奥深い人間模様を重ね合わせる。カナダという国への関心が『赤毛のアン』から始まり、それが「第二の故郷みたいな、本当に深い絆を感じる」存在との出会いであったと語り、文学作品が人生に与える影響の大きさをにじませて締めくくった。

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