能登半島ポーズで復興支援を呼びかけた吉岡里帆(左)と蓮佛美沙子(カメラ・有野 博幸)

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 女優の吉岡里帆、蓮佛美沙子が30日、東京・目黒区駒場の旧前田家本邸洋館で令和6年能登半島地震復興祈念公演「まつとおね」(3月5〜23日、石川・能登演劇堂)の記者発表会に、演出の歌舞伎俳優・中村歌昇らと出席した。

 俳優の仲代達矢が監修し、名誉館長を務める能登演劇堂で上演する2人芝居。吉岡が前田利家の妻・まつ、蓮佛が豊臣秀吉の妻・おねを演じ、群雄割拠の戦国時代、政変に翻弄されながらも平和な世を願った2人の決断と行動を描く。平和への願いと共に、元日に起きた能登半島地震と今月に能登半島を襲った大雨からの復興を祈念して上演する。

 まつ、おねの友情を描く。初共演の吉岡と蓮佛はポスター撮影で意気投合した。吉岡は蓮佛について「美沙ちゃんと呼ばせていただいています。知的で、愛らしさと強さ、包容力、いろんな魅力があって、必ずいい公演になると確信しています」と絶賛。一方の蓮佛も「里帆ちゃんは、お花のような可憐さをお持ちだな。歩いたら、花が咲くみたいな印象がある。まつ役にぴったり。役柄も姉妹、親友のような関係なので、いい作品にできたらいいな」と信頼を寄せた。

 吉岡は事前に七尾市を訪問し、街の魅力を体感したという。「お祭りがたくさんあって、見たことがないくらい大きな神輿(みこし)があるんです。美しく、活気があり、文化的な街です」と紹介。震災復興についても「悲しみに暮れている方々に、希望やプラスのエネルギーを届けられるように。復旧、復興が早まるような公演にしていきたい。3月の寒い時期からの公演ですが、途中で桜が咲くかもしれない。芽吹き、再生も演劇を通じて見せられたら」と力を込めた。