注文住宅を建てたものの、住んでから後悔することも少なくありません。5年前にハウスメーカーで家を建てたライターは、間取りで失敗したと思っている場所が6か所あります。玄関の位置や、シュークローゼットの広さ、水回りの配置…だれもが陥りがちな場所ばかり。これから家づくりをする人は、ぜひ参考に!

間取りをじっくり検討したのに後悔している場所が

筆者は約5年前にハウスメーカーで、延床面積約35坪の注文住宅を建てました。夫婦と小学生の娘2人、ネコ1匹と住んでいます。

間取りは以下のとおりです。

1階:LDK(18畳)、洋室(5.2畳)、洗面所、浴室、トイレ
2階:子ども部屋(2つ)、主寝室(書斎コーナーとウォークインクローゼットつき)

当時は納得して建てたつもりでした。しかし、何年か住み続けるうちに「ここはこうすればよかったな」と思うポイントが出てきました。

実際に住んでみないとわからないことは、意外に多いものです。こうすればよかったと後悔している、6つの場所を紹介します。

1.玄関を道路から見えない位置にすればよかった

筆者宅の玄関は、道路からよく見える位置にあります。玄関ドアをあけると外がよく見渡せる反面、道を歩いている人からも、家の中が見えてしまうのです。

筆者宅はゴミステーションが近いため、ゴミの日はとくに往来が多く、通学や出勤のタイミングで行き交う人から見えてしまいます。

それがイヤで、外構工事で格子スクリーンを設置しました。いくらかマシにはなりましたが、完全に目隠しできたわけではないため、後悔は残ります。

玄関は道路と対面しないよう、横につくる方法もあったと思います。また、もし道路と対面する位置でも、玄関ポーチの手前に大きな目隠しの壁を、設ければよかったと思っています。

2.玄関ホールは完全に独立させればよかった

玄関を入ると、右に洗面脱衣所、その奥にトイレ、正面にリビングのドア、左に階段と、あちこちにつながる動線が、丸見えになっています。

玄関すぐの洗面所・トイレは、「ただいま手洗い」的に使うことができますし、娘の友達がトイレを借りに来たときも、動線が短く便利ではあります。

しかし、玄関に来客がいるときにトイレを使っていると、出て行きづらいもの。また、リビングのドアをあけっぱなしにしていると、玄関あけたときに中まで来客に丸見えになることもあります。加えて、冬は冷気がすぐに入ってきてしまうなど、不都合もちらほら。

玄関ホールを完全に独立させるか、L字にして家の中が見えないように工夫すればよかったかな、と今さらながら思います。

3.シュークローゼットは1坪じゃ使いづらかった

玄関入ってすぐ左側はシュークローゼットを設けました。広さは1坪ほどです。しかし、あまり広くないため、うまく使えていないのです。

自転車を置いたり、上着をかけたりしたかったのですが、中途半端な広さのため、大人用の自転車は玄関まではみ出してしまいます。

思いきって2坪くらいの広さをとって、大人用自転車を置けるようにすればよかったなと後悔。この場所がもう少し広ければ、外用の自転車置き場や、物置を買わずにすんだかもしれません。

4.洗面室と脱衣所は別がよかった!

洗面室と脱衣所が別の間取り、最近の新築住宅では、主流となりつつあるのではないでしょうか。

筆者宅は洗面脱衣所ということで、一緒になっています。一般的な1坪タイプではなく、1.25坪にしたので若干広め。しかし、仕切りがないので入浴時は、洗面脱衣所の入口を閉めることに。

着替えの最中にあけてしまうこともあります。筆者宅は娘2人なので、大きくなってきたら、きっと嫌がると思うのです。

身近に洗面室と脱衣所が分かれた間取りの家に住んだ経験がなかったし、家づくり中にとくに業者からの提案もなかったので、発想が浮かびませんでした。

しかし、SNSなどで最近の住宅間取りを見て、うらやましく感じています。子どもたちの成長とともに、脱衣所の仕切りについて考える必要が出てきそうです。

5.ランドリールームがあったら便利だった

これはガス乾燥機を使い始めてから感じていることです。

筆者宅は住み始めて4年ほどオール電化住宅でしたが、昨年ガス乾燥機を導入しました。ほとんどの衣類を乾燥機にお任せできるようになったので、干す洗濯物はごくわずか。

ガス乾燥機にかけられない衣類も、わざわざ外干しする必要もないので、現在はリビングの片隅に部屋干ししています。ただ、それだと生活感が出てしまうのがネックです。

洗面脱衣所に室内干し用の竿を設置して、ランドリールーム的に使えたら便利だったのにと感じます。

6.寝室と書斎は別にすればよかった

モデルハウスで見た書斎にあこがれて、2階の寝室の一角に書斎スペースを設けました。しかし、残念ながらまったく使っていません。

まず寝室でパソコン作業をすることがないのです。「つくったから使うだろう」という考えはよくないですね。

実際にパソコン作業をする場所はリビングなので、リビングの一角にスタディスペースを設けた方がよかったかもしれません。

今振り返ると、もともと住んでいた中古住宅がかなりの狭小でしたので、家づくりでは、「新築に住める」「広い家に住める」というだけで、かなり浮かれていたようです。

ですから、生活の細部の想定ができていなかったというのが、失敗の要因だったのだと思います。