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『ミッション:インポッシブル』シリーズでジェレミー・レナーが演じるIMFエージェントのウィリアム・ブラントは、わずか2作での登場にもかかわらず、ファンの間で根強い人気を誇る貴重なキャラクター。『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015)に登場してからというもの、その姿は見られていない。

実はレナーには、第7作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)での再登場も打診されていたが、出演を断っていたという経緯がある。決断の理由は複数あるが、そのうちの一つは製作側からブラントを死なせるという提案を受けたためであった。このたびレナーは、出演した米で「僕のキャラクターを殺すために1週間(海外での撮影に)呼ばれそうになったのを覚えています」と当時の詳細を振り返っている。

「僕は“いやいや、そんなのダメだろ”って感じでした。僕を引きずり出して、キャラクターを殺そうだなんて”って。“うそだろ”と思いましたよ。もしそうするんだったら、僕のキャラクターを使うんだったら、正しくやらなければいけませんよ。」

製作陣からの思いがけない提案を笑いながら振り返るレナー。脚本・監督を務めたクリストファー・マッカリーに対しては、「そんなことを僕にやるなんて、不当に扱うなんてことはしないでくださいと怒鳴りつけた」とか。

マッカリー自身も、『フォールアウト』への出演をレナーに打診したことは同作公開当時に。念の為マッカリーの名誉のために記しておくと、最初からブラントを犠牲にしようとしていたわけではない。通常の出演を打診した際、レナーには『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)への出演が決まっており、続投できなかったのにはスケジュール上の理由もあったのだという。それならばと、マッカリーはオープニングシーンでブラントを犠牲にするカメオ出演案をレナーに提示し、断られたのだと明かしていた。

なお、『アベンジャーズ』シリーズへの出演のほか、レナーには『フォールアウト』での続投を断念した理由があった。アメリカ在住のレナーは当時、幼い娘の子育てに従事しており、異国での撮影では父親としての務めが果たせないと思ったそう。今回のポッドキャスト番組でも、「娘を(撮影地に)連れてくるなんてこともできませんでした。お母さんからも離れてしまいますから。当時は海外での撮影は難しかったです」と語っている。

結果的に、レナーの判断は正しかったのかもしれない。現在、『ミッション:インポッシブル』シリーズは第8作の製作が行われており、主演のトム・クルーズも80歳まで作り続けたいと継続の意向をる。レナーも「娘も大きくなったので、もしかしたらまた何かをやる機会があるかもしれませんね」とブラント再演に前向きで、もし実現した暁には、犠牲にするよりもずっと良い展開が待っているはずだ。

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