コパ・アメリカで4ゴールを挙げ、メッシ(右)とともに得点王に輝いたディアス(左)。(C)Getty Images

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 ジョゼ・モウリーニョ監督を招聘したローマは、7月13日にウォルバーハンプトンから完全移籍で獲得したGKルイ・パトリシオに続いて、アーセナルのMFグラニト・ジャカ、EURO2020でアキレス腱を断裂したレオナルド・スピナッツォーラに代わる左サイドバック、そして1人のウインガーを求めている。

 ジャカとは年俸250万ユーロ(約3億1250万円)の4年契約で個人合意しており、あとはクラブ間交渉の残す段階。『Corriere dello Sport』によると、アーセナルの要求する2000万ユーロ(約25億円)に対してローマは、ボーナス込み最大1800万ユーロ(約22億5000万円)で交渉に臨み、さらなる歩み寄りも見せているという。

 アーセナルは7月19日にベルギー代表の若手MFアルベル・サンビ・ロコンガをアンデルレヒトから獲得(移籍金は1750万ユーロ+ボーナス450万ユーロ)しており、イタリアの各メディアは、ジャカのローマ移籍が秒読み段階と伝えている。

 左サイドバックは、ブラジルのパルメイラスに所属するウルグアイ代表の23歳、マティアス・ビーニャの獲得が間近に迫る。7月21日時点で公式発表はないものの、20日にローマのチアゴ・ピントGMがファンの質問に応じて「ビーニャはやってくるよ」と返答した。

 ウルグアイのラジオ局『Sport 890』によれば、1000万ユーロ(約12億5000万円)+ボーナス250万ユーロのオファーを断られたローマは、総額1400万ユーロ(約17億5000万円)で交渉をまとめたという。

 ビーニャはウルグアイ代表としてコパ・アメリカの全5試合に出場。1997年に同じくパルメイラスからローマに移籍した、元ブラジル代表DFのカフーの再来とも称されている。

 ウイングの補強は、ポルトのコロンビア代表FWルイス・ディアスの名前が浮上。コパ・アメリカで4ゴールを挙げてリオネル・メッシと得点王のタイトルを分け合った24歳にモウリーニョ監督が注目しているようで、コロンビアのTV局『Win Sports TV』は、7月28日にポルトで行なわれるポルト対ローマの親善試合の際、ディアスの移籍に関して両クラブが話し合いをすると報じている。
 
 一方で、ローマは選手の放出オペレーションも進行中だ。7月21日にFWジャスティン・クライファートを1500万ユーロ(約18億7500万円)での買い取りオプション付きレンタルでニースに放出。GKパウ・ロペス、FWジェンギス・ウンデルはともにレンタルでマルセイユへ。また、GKロビン・オルセンは500万ユーロでリールに放出するようだ。

 また、GKシモーネ・ファレッリ(移籍先は未定)、GKアントニオ・ミランテ(移籍先は未定)、DFファン・ジェズス(移籍先は未定)、DFブルーノ・ペレス(トラブゾンスポルへ移籍)は契約満了で退団済みだ。

 さらに、DFフェデリコ・ファシオ、DFダビデ・サントン、MFハビエル・パストーレ、MFステベン・エヌゾンジの移籍先も探している。MFアレッサンドロ・フロレンツィの去就はまだ決まっておらず、残留する可能性もあるという。

 8月22日に行なわれるセリエA開幕節の前に、カンファレンスリーグのプレーオフを8月19日に戦う(対戦相手は未定)ローマ。はたして、あと1か月でモウリーニョどのようなチームを作り上げるのか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部