渋野日向子が求める「結果にこだわらない気持ち」 内容重視で「考えるゴルフ」目指す
TOTOジャパンクラシックが6日開幕
女子ゴルフの国内ツアー・TOTOジャパンクラシックが6日、茨城・太平洋C美野里C(6554ヤード、パー72)で開幕する。前週から国内ツアー復帰した渋野日向子(サントリー)が5日、オンライン会見に出席。今の自分から前に進み、「考えるゴルフ」を身に着けるためにも、結果ではなく内容を重視していくと語った。
6月の開幕戦以来の国内ツアー復帰となった前週の樋口久子・三菱電機レディースでは初日、160ヤードの8番パー3でホールインワンを達成するも、通算5オーバーで予選落ち。会見ではいつもの笑顔を見せつつも、真剣なトーンで今の自分に必要なものを語った。
「結果にこだわらない気持ちですかね。ここ何試合か、目標設定が上位争いとか、予選通過とか、そういう結果に対してなので。試合中もボギー打った、ダボ打った、バーディー取ったと。ボギーやダボを取ると凄い落ち込みますし、予選落ちして落ち込んでと……結果に対する気持ちが強すぎて、今は凄い元気ですけど、病んでいってしまうのかなと」
昨季、一躍日本の人気者となったが、今季は苦しんでいる。コース上でお菓子をもぐもぐと食べる姿も話題となったが、「最近もお腹は空いているんですけど、それより考えることが増えてきちゃって。そっちに目が向かないというか、お菓子を食べる余裕がない状態に今なっています」。バッグに入れた数々の好物にも手を付けないことが多くなった。
悩むこともあるが、今は“新しい渋野日向子”を目指し、内容を重視するべきだと考えているようだ。現在、渋野は自分の良さである「攻めのゴルフ」を生かしつつ、「考えるゴルフ」を身に着けている最中だと明かす。
「(これまでは)イケイケどんどんという感じで、周りの環境を気にせず、自分らしくできていた。何も考えず、攻めのゴルフというのができていたんですけど、それでは今の私から前に進めない。結果より今は内容をちゃんと気にしていかないといけないなとすごく思いました」
考えるゴルフまでの道のり「地道にやっていくしかない」
新しい自分のスタイルを確立するためにも、結果に一喜一憂するのではなく、取り組んだ内容に1つ1つ向き合っていくことが大切だと力説する。
「1メートルのパットは、18ホール絶対緩まないとか、アプローチでイメージしたところに落として、それで結果が悪くても自分ではOKと思うとか。そういうのをしっかり決めてちゃんと1ホール、1ホール、目標設定することで今よりもっと気持ちが楽になるかもしれないなとは思う」
先週の樋口久子・三菱電機レディースでは、グリーン周りのプレーに苦しんだ。現状についても「アイアンの調子は良くないと言い張れるくらい、良くない」と明かす。それでも、自分にできる最大限のプレーをして前に進むつもりだ。
「(攻めのゴルフは)自分の良さではあるけど、今まで考えたことないことを考えて、そういうゴルフができれば強いと思う。でも、それまでの道のりがかなり長い。そうやってゴルフができる日を楽しみに地道にやっていくしかないと思います」
今はまだ進化の最中。さらに大きく成長するため、今の苦境を考えながら乗り越えていく。(THE ANSWER編集部)