「あれ以上何かが起きるのを阻止したかった」とブラッド・ピット

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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(原題:Once Upon a Time in Hollywood)』が好調な俳優ブラッド・ピットが、このほど『CNN』のインタビューに応じた。その中で当時の交際相手だったグウィネス・パルトロウを守るため、セクハラで逮捕された元大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインと“直接対決”した過去のエピソードに言及した。

アシュレイ・ジャッドやローズ・マッゴーワン、アンジェリーナ・ジョリーといった女優たちが次々に声をあげ、過去の横暴なセクハラ行為が暴かれたハリウッドの大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン。

女優グウィネス・パルトロウも彼の被害者の一人で、昨年はラジオ番組『The Howard Stern Show』に出演し、ワインスタインからセクハラ被害に遭っていたことを告白した。権力を振りかざし性行為を強要するワインスタインと、すでに2作の映画で契約を交わしていたグウィネスはセクハラの恐怖に耐えられず、当時交際中だったブラッド・ピットに全てを打ち明けたのだった。ブラッドはグウィネスを守るため、ワインスタインと真っ向から対決することを決意。あるイベント会場でワインスタインを見かけた際に詰め寄り、体を壁に向かって投げ飛ばし、

「もしまた彼女を不快な気分にさせたら、俺がお前を殺す」

と警告した。以降、ワインスタインによるグウィネスへのセクハラはぴたりと止まったという。

そんな武勇伝を持つブラッド・ピットがこのほど『CNN』のインタビューに応じ、当時のことを振り返った。ブラッドはワインスタインと“直接対決”した時の自身について、

「あの瞬間の僕は、オザークスの遊び場にいる一人の少年に戻った感じだった」

と回想。自身の故郷ミズーリ州では何かあれば真っ向から本人に問い質すのが常だそうで、ブラッドはワインスタインを前に、あくまでも“オザークス流”のやり方で対処したまでだと明かした。上からの圧力に怯えたり保身のためにダンマリを決め込むのではなく、自身のキャリアや名声を犠牲にすることも厭わず大物映画プロデューサーに食ってかかったブラッドを、司会者は“ヒーロー”と称賛した。

ブラッドはグウィネスについても、

「あれ以上何かが起きるのを阻止したかった。グウィネスはワインスタインと映画を2作撮る予定になっていたからね」

と当時の恋人を守りたい一心から出た行動だったことを明かし、さらに

「男性と女性の立場を見つめ直し、社会がいい意味でシフトしてきているのは興味深いことだと思う。もっと早くそういう動きが見られるべきだったけどね」

と男女平等や一連のセクハラスキャンダルについても自身の見解を述べた。

ハーヴェイ・ワインスタインは現在、2件の略奪的性的暴行、第1級犯罪的性行為、そして第1級および第3級強姦の計5つの罪に問われているが、これらすべては「双方合意のもとで及んだ行為であった」と本人側は無罪を主張している。
(TechinsightJapan編集部 c.emma)