この日は突破の機会が限られた。試合後には、「もっと持ち味を出せた」と反省した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[キリンチャレンジカップ2018]日本 3-0 パナマ/10月12日/デンカビッグスワンスタジアム
 
 森保一監督率いる日本代表は10月12日、新潟のデンカビッグスワンスタジアムでパナマ代表と対戦。3-0で勝利を収めた。
 
「前半はうまくいかなかったんですけど、まず粘り強く守備することを考えました。ただ前半もクロスから何本かチャンスが作れていたので、後半にもチャンスはあるとも思っていました。積極的にゴール前に入っていって、こぼれ球を決めることができました」
 
 そう試合を振り返るのは、右サイドハーフで先発出場した伊東純也だ。
 
 この日、77分に相手と接触して右足首を負傷するアクシデントに見舞われたが、81分に交代するまで、中央に侵入したり相手の背後を突いたりと守備陣をかく乱。多彩な動きで攻撃にアクセントを加えた。
 
 ハイライトは65分だ。南野拓実のシュートのこぼれ球に反応して、チームを勢いづかせる追加点を奪取。「こぼれてきてラッキーだった」とはいえ、森保体制の初陣コスタリカ戦から2試合連続ゴールを決め、アピールに成功した。
 一方で、課題も残る。
 
「結果を出せたのは良かったですけど、それ以外の部分でもっと持ち味を出せるところもあったと思う。前半は難しかったけど、後半は受けて仕掛ける場面を出せれば良かった」
 
 伊東と言えば、タッチライン際でのスピーディなドリブルが最大の持ち味だが、この日はサイドに張ることは少なく、中央でボールを受けることが多かった。そのため、自慢の快足を飛ばして突破する場面は限られた。
 
 さらに、もうひとつの課題が、ロシア・ワールドカップ組との融合。本人も試合後「まだ一緒にやった日数が少なかったので、コンビネーションを作るのは難しい」と漏らしていたように、公式戦では初めてコンビを組んだ大迫勇也、原口元気とのパス交換では、時折ズレが見られたのは反省材料だろう。
 
 もっとも、「大迫くんが入った時に皆がサポートしたり、その後の2列目からの動きとか、そういう部分は、チャンスにはならなかったですけど、やろうという意思はあった」と、実戦をとおして、関係性が深まっているのは確かだ。
 
 16日のウルグアイ戦では、風を切るようなドリブルと見事なコンビネーションを駆使して、3試合連続ゴールを奪いたいところ。
 
 気になる怪我の具合は、本人が「自分的には大丈夫かなとは思います。この後腫れたりしないように、しっかりケアしたいです」と言うように、そこまで重傷ではないようだ。いち早い回復が待たれる。

【日本代表PHOTO】日本 3-0 パナマ|コスタリカ戦に続いて3発快勝の森保ジャパン! 南野&伊東がゴールで猛アピール!

 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)