ヘルシーだと人気上昇中! 三角鍋の「タジン」料理とは!?

写真拡大

トンガリ帽子のフタに独特の愛敬がある「タジン」。北アフリカ・モロッコの鍋で、高さのあるフタが野菜から出た蒸気を水に戻すことで、無水調理ができるという優れモノだ。水が貴重な砂漠の民が生んだタジンがいま、「油を使わずに野菜のうま味を閉じ込められ、蒸し物にも応用できる」と、スローフード&ヘルシー志向とあいまって、人気急上昇中。

他の写真も見る: 知ってる!? これがタジン鍋

地中海沿岸料理が味わえる広尾の「CICADA」(東京都港区)では、アプリコットとハニーのラムタジン(1600円)を販売中。トマトソースをベースに、アプリコットとハチミツの甘さと、シナモンやショウガのコントラストが鮮やかだ。シェフのデービッド・キドーさんは「アプリコットとハチミツの甘さがスパイスの存在感を引き立てます。ハリサソースを入れると、より味にメリハリが出ます」。タジンに付いてくるクスクスは、鍋の中に全部を入れたり、少量ずつかけるなど、好みの食べ方で。

本格モロッコ料理店「アガディール 神楽坂店」(東京都新宿区)では、現地から取り寄せている40種のスパイスに、ドライフルーツを巧みに取り入れたエキゾチックなタジン料理が人気だ。「羊肉のタジン」(1900円)はモロッコ特有の植物油、アルガンオイルを使いワイルドな香り。

「農家の台所 くにたちファーム」(東京都国立市)はおもに多摩の農家から直接仕入れた野菜を使う店。タジンを使った蒸し料理は肉や魚入り、野菜のみなど全9種。「産直のお魚タジン」(1659円)は岩手のマツタケをはじめ、全国の秋野菜が豊富だ。

この「タジン鍋」、日本の土鍋と原理はほぼ一緒。陶器なので、熱伝導率と保温効果が高い。高さのあるフタが、食材から出る水分を外に逃がさないので、水を加えず調理できる。また、フタをすることで鍋の中が蒸し焼きされ、遠赤外線効果により、食材の芯まで熱がすばやく通るのだ。

すでに「ル・クルーゼ」や「IKEA」でも発売され、タジン料理を出すお店もどんどん増加中。蒸したもの、煮たもの…カレーまで!? 千変万化のタジン料理が、さまざまな形で「東京ディナー」を席捲する!【東京ウォーカー】

【関連記事】
産直の新鮮野菜で作るヘルシーフレンチが自由が丘にオープン (東京ウォーカー)
【関西珍百食】Menu5 ネットで話題の「井上鍋」を作った!食べた! (関西ウォーカー)