NHK「グッと!スポーツ」(14日放送分)では、今季よりシカゴ・カブスの所属となった上原浩治がゲスト出演。番組内で「高校生以下 打てないボール」と紹介されたストレートの秘密や、そのトレーニング方法を明かした。

160キロ台のストレートを投げる剛速球投手がひしめくMLBにおいて、上原のストレートは140キロ前後。それでも打者のバットは空を切る。

そんな上原のボールについて、VTRで登場した野球解説者・古田敦也氏は「スピードがなくても、縦回転がきいててピュッと伸びてくる。バッターとしてはタイミングで捉えたつもりでも、ボールが少し上に。バットが下に入る」と説明した。

ボールの回転数では、メジャーの平均「2200回転/分」を上回る「2400回転/分」だという上原。回転数が多い彼のボールは、上向きの力が強く、落ちてくるのが遅いため、打者はボールの下を振ってしまうようだ。

自身のブログに「いまは、高校生でも自分より遅い球を投げるピッチャーはいないんじゃない」と書いている上原。番組では、「本当は150キロ投げたい」と話すも「無理なんで」とキッパリ。その上で「150キロ、160キロ投げても打たれるピッチャーはいっぱいいますから。生きてるボールを投げないと」と得意げに語った。

また、実際のボールを手にすると、上原は「縫い目に指をかけるだけ」と切り出し、「ただ、リリースする時、ここ(ボールにかけている指)をきる。最後、離す時、縫い目に第一関節のちょっと先をかける。きる」と独特な表現で説明。そのトレーニング方法については「指力。まず握力。3本の指で握力を鍛える。柔らかいボールを3本の指でひたすら(潰す)。あとはダンベルで3本で持つ。ずっと。15キロくらい」などと明かした。