京都丹後鉄道・大江駅前の鬼の回廊 よく見ると人間の顔…72個の鬼瓦に紛れた「人面瓦」 鬼師が込めた思い
鬼伝説が息づく京都府福知山市大江町。京都丹後鉄道大江駅前の鬼瓦公園にある鬼の回廊は、16府県の鬼師が製作した72個の鬼瓦が大屋根を飾る。周囲ににらみをきかす多様な表情に見入っていると、だれかに見つめられている気配が…。視線を向けると、笑顔と怒った人面の瓦を見つけた。
公園は旧大江町が1990年に整備した。元町助役の新宮七郎さん(76)によると、鬼瓦はこの2個だけが人の顔で、当時の資料から兵庫県西淡(せいだん)町(現南あわじ市)の元鬼師亀井二郎さん(70)が33歳の時に手がけた作品だとわかった。
亀井さんと連絡が取れた。モデルは同町の故山口昭明町長だそうだ。鬼のようなきつい性格だが人間味がある人で、大江町から依頼を受けた際、「多くの鬼の中に町長がいたら楽しんでもらえるのでは、と考えた」と振り返った。山口町長は「大江町には自分の顔の瓦がある」と自慢していたという。
新宮さんは「鬼瓦は守護神として町を見守る存在」と話す。山口町長も時に優しく時に厳しく町を見つめてくれているのかもしれない。
(まいどなニュース/京都新聞)
