離婚したい、それだけだったのに


▶▶この作品を最初から読む

2026年4月より始まった「共同親権」。

「子どもにとっての最善の利益を実現するため」に、離婚後にも父母双方が親権を持つことで、子どもへの監護・教育・財産管理などが互いに可能となる法改正です。

しかし制度が変わっても、心のほうはどうでしょうか。

真面目で正論を振りかざす夫との生活に限界を感じ、年長の娘を連れて離婚を決意した薫も、この法改正によって苦しむことになったひとり。

ようやく離婚届に記入をすると決めたその夜、夫が突然「共同親権を持ちたい。僕も娘の親だ」と言い出したのです。

その日は、ちょうど共同親権が施行される日でした。

「子どものため」という言葉と自分の気持ちの間で揺れ動く心の葛藤をリアルに描いたセミフィクションをお送りします。

※本記事はとーや あきこ著の書籍『離婚しても終わらない 共同親権がはじまる日』から一部抜粋・編集しました。

登場人物


■離婚理由

答えるのは少し難しい


6年前――


申し訳ありません


ありがとうございました


正しいと思っただけですから


だけど――


ミルクできた?


希望があるなら


ごめんなさい


息が詰まって


押し潰されていた


必死に自分を保ってきた


それなのに――


私はいつになったら自由になれるの?


著=とーや あきこ/『離婚しても終わらない 共同親権がはじまる日』