三宮の餃子専門店|祥雲・泰南・赤萬で味わう神戸スタイル
ワールドカップは、グループリーグもいよいよ終盤。オランダ、チュニジアから勝ち点4をもぎ取った日本代表は、明日スウェーデン戦を迎えます。「みんなで盛り上がる国が一番強い」。森保監督もコメントの通り、筆者も翌朝開催される社内応援会に参加し、ダラスに向け全力で念を送りたいと思います。
さて、日本で最初にサッカーチームができたと言われる歴史に敬意を表し、神戸と兵庫のグルメをご紹介しています。今回取り上げるのは「神戸餃子」です。筆者は大阪勤務時代の9年間、西宮市と尼崎市、いわゆる阪神間に住んでいました。なので、休日は職場のある大阪よりも、より近くどこか華やかなイメージのある(笑)神戸に行くことが多かった記憶です。
昭和32年創業、三宮「祥雲」で味噌だれ神戸餃子の真髄に出合う

北野坂通りから六甲山系を望む
関西ならではの粉もんから焼肉まで、多くの神戸グルメを楽しみましたが、いちばんハマったのは「神戸餃子」でした。その特徴は、焼き餃子を醤油やラー油ではなく、味噌だれ(各店オリジナルの味噌に酢や醤油などを合わせたもの)で食べること。これがまた、やさしい甘みがあって、とてもおいしいんです。特に神戸市の中心部である、三宮や元町、南京町(神戸の中華街)周辺には、多くの人気店が集中しいつも賑わっています。
最初にご紹介するのは、三宮・北野坂通りから少し入ったところにある『祥雲(しょううん、神戸市中央区)』です。1957年(昭和32年)の創業で、神戸餃子を代表するお店のひとつ。入口からして「チャイナ」感満載で、思わず気分が高まります。

祥雲
17時の開店にあわせて伺うと、ちょうど旅行雑誌の記者らしき方の取材が終わったところでした。さすがの人気店です。
最初にいただいたのはスピードメニューの「葱油鷄(ソンユーチー)」。メニューには(うまいとり)とも書いてあります。蒸した鶏肉に葱油をかけた中華料理ですね。これが旨い。まるで、チュニジア戦のキックオフ直後のゴールのような、そんな勢いを感じる一皿でした。

祥雲(うまいとり)
続いて餃子を注文します。同店の人気の理由は、しいたけ餃子、ニラ卵餃子、しそ餃子、などなど、餃子の種類が豊富なこと。筆者は定番の「キャベツ餃子」をセレクト。スタッフの方からは、味噌だれはもちろん、醤油とラー油でも食べ比べてみるといいですよ、と勧められました。たしかに、いつもの食べ方もやはりおいしいものです。餃子は楽しみ方も自由ですね。

祥雲(キャベツ餃子)
締めに「小さいラーメン」をいただきました。これが不思議なおいしさで、思わずお店の方に、「何とも言えない味すね」、と口にしてしまうほどでした。ラーメンスープらしきものに粉を振りかけ、うまいとりを少し、メンマと麺を入れただけなのに、まろやかなラーメンに変身。あの粉は何だったのでしょうか。

祥雲(小さいラーメン)
いろいろな感動を残した「祥雲」。なるほど、人気の理由がよくわかります。
賑やかな女将と目玉焼き乗せ「スタミナ焼」、三宮「泰南」の人情味
続いてご紹介するのは、JR三ノ宮から徒歩10分ほどの場所にある『泰南(たいなん、神戸市中央区)』です。繁華街から少し入った住宅地にあり、近隣にお住まいの方にも人気のお店です。

泰南
お店は二人の女性がキリモリしています。関西ならではの賑やかな女将さんが、楽しそうにお客さんに絡んでいます(笑)。その隣にはこれまた元気な女性。どうやら餃子はその方が焼いているようです。女将さんは、餃子以外の料理を担当している様子。餃子の注文が続くたびに、「私にも仕事くれ!」と笑いながら叫んでいました(笑)。
さて、泰南の「ギョウザ」です。焼き具合が見るからにおいしそうです。

泰南(ギョウザ)
同店は餃子と「手羽先の唐揚げ」が人気のツートップですが、筆者はあえて「スタミナ焼」をチョイス。いぜんも書いたことがありますが、目玉焼きが乗っているメニューを見ると、つい注文してしまうタチでして。。

泰南(スタミナ焼)
豚肉にパンチのきいたタレ、そして目玉焼きが合わさって、チームワーク抜群の味わいを醸し出します。そして締めは、女将さんが「うちのは美味しくないよ」、と言っていたラーメン。これがなかなかどうしてあっさりした醤油味の、味わい深い一品でした。

泰南(ラーメン)
メニューは餃子とビールだけ、潔さが光る大御所「赤萬」の実力
神戸餃子の三店目は、大御所『ぎょうざ専門店 赤萬(あかまん、神戸市中央区)』をご紹介しましょう。1960年に、JR元町駅前に出店したそうです。先日訪れたのは三宮店。真っ赤なテントが印象的です。そして赤萬といえば、潔いメニューが有名です。なんと、餃子とビール、そしてノンアルビールのみ。まさに、究極の餃子店といえます。

赤萬
早速、餃子二人前とビールをオーダー。まさに「ザ・ギョウザ」と言いたくなるような、見事な焼き上がりです。まずは味噌だれに醤油やラー油、お酢を加えて、好みの味に調えます。そこへ餃子をしっかりくぐらせて、パクリ。皮はパリッと香ばしく、中には豚肉とキャベツのあっさりした餡が詰まっています。にんにくも控えめで、何個でも食べたくなる味わいです。

赤萬(餃子)
餃子とビールに特化した赤萬。サッカーも、シンプルな戦略こそ面白いと言われますが、飲食店もまた同じなのかもしれません。
東京で味わう本格神戸餃子、「餃子てんほう」の極薄皮と水餃子が絶品
最後の最後に、東京にある「神戸餃子」の名店をご紹介します。アディッショナルタイムのお楽しみ、ということで(笑)。京王本線「千歳烏山駅」にある『餃子てんほう!(世田谷区南烏山)』です。

餃子てんほう
同店のメニューも「赤萬」さながらのストロングスタイル。餃子4種類、冷奴や茶豆など軽いつまみ、そしてお酒のみ(ビール、紹興酒いろいろあります)。これだけでも、餃子への自信と名店の予感が伝わってきます。では、餃子をいただきましょう。皮は神戸から仕入れているらしいです。なんでもマスターは神戸元町の有名店で修業されたとか。

餃子てんほう(焼餃子)
野菜たっぷりのヘルシーな餡と、神戸餃子らしい小ぶりな大きさや極薄の皮も、まさに神戸餃子を感じさせます。マイルドな味噌だれも現地の味そのものでした。
続いて「水餃子」をいただきました。これまた見るからにおいしそうです。

餃子てんほう(水餃子)
しそダレとの相性が抜群で、つるりといけます。神戸の餃子専門店ではあまり見ない水餃子を、東京でいただけるとは幸せなことですね。皆さまも是非、足を運んでください!
神戸・兵庫シリーズの第二弾。今回は「神戸餃子」のご紹介でした。餃子は、栄養バランスがとてもよい料理として知られています。皮は炭水化物、肉はタンパク質、野菜はビタミン。さらにニンニクをがっつり入れれば、スタミナ食としても鉄板ですね。SAMURAI BLUEの選手たちも、明日の大一番に向けて餃子を食べているかもしれません。「最高の景色」に向け、イケイケドンドンで勝利を積み重ねていって欲しいですね。
文・写真/十朱伸吾
おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。

