ロシア軍攻撃で世界遺産の「大修道院」屋根炎上、ゼレンスキー氏「一切正当化されない聖地への野蛮な攻撃」
ウクライナの首都キーウで15日未明、ロシア軍の攻撃があり、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている「キーウ・ペチェルシク大修道院」が被害を受けた。
大聖堂の屋根約800平方メートルが炎上するなどし、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は「一切、正当化されない、聖地への野蛮な攻撃だ」と非難した。
キリスト教東方正教会の大修道院は11世紀に建てられ、1990年に世界遺産に登録された。ロシアによる侵略開始後の2023年には、保全が危ぶまれる「危機遺産」に指定された。
露国防省は攻撃を否定したが、ウクライナ情報機関の保安局(SBU)は、露製の攻撃用無人機の機体やエンジンの残骸が現場で見つかったと明らかにした。無人機が大聖堂に直撃したとも説明した。

14日夜〜15日朝には、キーウの博物館や演劇映画大、東部ドニプロの音楽ホールも被害を受けた。
侵略を巡って文化財への攻撃が相次いでいる。キーウでは先月下旬にも国立チョルノービリ(チェルノブイリ)博物館やオペラ劇場などが損傷した。ロシアが14年に併合したウクライナ南部クリミアでは今月10日、歴史博物館で火災が発生した。ウクライナ側の攻撃が原因の可能性がある。
ユネスコは15日、キーウの世界遺産への攻撃を批判する声明を出したが、ロシアを名指ししなかった。ウクライナ外務省の報道官はSNSで「誰から遺産を守るべきか理解していない」と不満をあらわにした。
