聖人のような完璧な人格者なんてそうそういませんから、たまには愚痴を聞いてもらったり誰かの悪口を吐き出したりしたくなる女性も多いもの。ですが、間違った「誠実」にとらわれて清い顔しか見せない男性には、そういったネガティブ発言はしづらく、一緒にいても窮屈に感じてしまうのではないでしょうか。

 それだけでなく、誰とも対立しないような温和キャラに徹していると、言動の選択肢が極端に少なくなってしまうため、「彼はいつも波風立てないようにしているから、今の状況ならこう振る舞うに違いない」なんて具合に、悪い意味で読まれてしまうことも。

 女性からするとつまらない予定調和な言動ばかりで、一緒にいても楽しいと思えないかもしれません。

◆真の「誠実な男」になるというのは“言うは易く行うは難し”

 要するに、厳密に言うと「誠実な男」がモテないわけではなく、誠実さの本質を理解せずに表面的に真似ようとしている「エセ誠実な男」では、女性たちから「つまらない男」と思われて、恋愛対象外とされてしまうリスクが高いということ。

 本当に誰に対しても誠実に向き合おうとすると、多くの対立を生み、敵も増えるかもしれません。温和とは真逆のイメージを持たれることもあるでしょう。

「誠実な男」になるというのは“言うは易く行うは難し”。本当の意味で誠実さを貫くためには、相当な覚悟と強メンタルが必要なのではないでしょうか。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『文春オンライン』、『smartFLASH』などにコラムを寄稿。LINE公式サービス『トークCARE』では、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。X(旧Twitter):@SakaiyaDaichi