便利な場所なので、子連れで取材や打ち合わせに行きやすいし、逆に自宅まで来てもらったりもする(これは取引先の配慮に感謝だが……)。

 もしも家賃が安いというだけのメリットで家を選んで、都心から1時間もかかるようなところに住んでいたら……友人・知人や親も頻繁には来れなかっただろうし、仕事上もつんでいたかもしれない。もちろん、Zoomなどでも大丈夫だろうが「対面で」ということも多く、もしかしたら仕事を失っていた可能性もある。

 あとは、そもそも出産するまでの通院が不可能だった気がする。

 これは別に埼玉や千葉が悪いという話ではなく、筆者の状況や仕事においては、ただ家賃だけで選んでいたら、都心までの余計なお金がかかってしまったり、結果的にはマイナスだったはずだなぁという経験談だ。

◆「いつ家賃が払えなくなるか?」という不安はあるけど

 あまり詳しく書くと今住んでいる土地がバレてしまいそうだが、都心部も子育ての手厚いサポートが多い。筆者が駆使しているサポートを他の区に住むママに話すと「そんなサービスあるの!」「それならシンママでもいけるわ!」と驚くほどだ。

 これからシングルになる予定の方、シングルになりたい方(!?)、シングルじゃない方々も、家賃だけであまり奥地に引っ込むと、あとあと大変なことになるかも……。

 とはいえ、「いつ家賃が払えなくなるか?」という不安とは常に隣り合わせなので、たまに「来月生きていけるかな」と眠れなくなることもある。

 でも先日はオカマの友人に「アンタ毎日楽しそうだけど、アタシだったら安定してなくて胃がキリキリしちゃいそう!」と苦笑いされました。東京シンママライフ、今のところ楽しいです!

<文/吉沢さりぃ>

―[ド底辺グラドル兼ライター、未婚の母になる]―

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720