(左から)イベントに登壇した仲寿和プロデューサー、グリフィン・アルバレスト役:森崎ウィン、オルフェ・ラム・タオ役:下野紘、ラクス・クライン役:田中理恵、キラ・ヤマト役:保志総一郎、シン・アスカ役:鈴村健一、主題歌アーティスト:西川貴教、福田己津央監督 (C)創通・サンライズ

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約20年の月日を経て、1月26日よりついにシリーズ完全新作として全国公開される劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』。その完成を記念して豪華キャスト&スタッフが『SEED』シリーズの懐かしい思い出や『SEED FREEDOM』について語り尽くす公開直前記念・完成会見イベントが、1月10日に東京・丸の内ピカデリー1で開催された。大いに盛り上がったその内容を駆け足でレポートしよう。

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客席のファンから送られる大きな拍手に包まれながら、キラ・ヤマト役の保志総一郎、ラクス・クライン役の田中理恵、シン・アスカ役の鈴村健一、オルフェ・ラム・タオ役の下野紘、グリフィン・アルバレスト役の森崎ウィン、主題歌アーティストの西川貴教、そして福田己津央監督、仲寿和プロデューサーの8人が登壇した。

キラ役の保志は「いよいよ完成したということで僕も楽しみにしております。皆さん、(公開まで)もう少しです!」と笑顔いっぱいに挨拶。偶然にも鈴村さんとジャケット&色違いのインナーといったおそろいのファッションになっていることをMCからツッコまれると「お揃いなんだよ、これ合わせたんだよね?(保志)」「なんで嘘つくんですか、合わせてないですよ!(鈴村)」というやり取りに会場から笑いが起きたが、「これも運命、まさにディスティニー」と作品に絡めて見事に鈴村が場を収めた。
福田監督も「20年越しの作品を作らせていただきました。僕も7、8回観ても十分楽しめましたので、皆さんなら20回ほど楽しめると思います」と語り、観客の期待感をさらに高めてくれた。

豪華登壇者のトークは、福田監督が選んだ劇場版を観る前に押さえておくべきポイントをTVシリーズの映像と共に振り返るコーナーからスタート。
キラとアスランに関して福田監督は、それぞれ演じる保志さん・石田彰さんらしさを感じると発言。「僕や石田さんがキャラをそう育てていったのかなって気もする」という保志の言葉に、福田監督も「二人がどう感じているかという演技をフィードバックしながら、演出やシナリオを変えていった」と当時の思い出を語ってくれた。
さらに二人の関係について「みんな(二人は)仲良いっていうんですけど、全然仲良いと思えない。いつもキラが最終的に我を通しちゃって、アスランが面倒をみている」「(キラは)”アスランたらし” ですよね。まぁ、今回の映画では痛い目をみればいいんですよ」という福田監督の発言に客席も盛り上がった。

ここからトークは劇場版パートへ。『FREEDOM』が公開間近となった今の心境について、福田監督は「20年ぶりですか……多くのスタッフの方が苦労してくださってようやく完成した作品なので、本来は『おめでとう』と言ってもらえるのは僕ではなく、映画にクレジットされてる全ての人だと思っております。変わってお礼を述べさせていただきます、本当に皆さんありがとうございます」と改めて感謝の意を表した。
またこれまでのシリーズで出てきたキャラクターたちがいろんなところで登場しているのが本作の大きな見どころなのだが、福田監督曰く「カズイが登場するシーンが分かったら大したものですね」と一言。仲プロデューサーからも「絵コンテを読んでいなかったらわからなかったかも」という言葉が出るほどの難易度らしいので、ぜひ公開時に探してみてほしい。

完成した映像について聞かれた保志は、「いやー、観ちゃいましたよ。『完成してるー!』と思いました。すごかった!」と感想を述べ、「(内容が)薄いよ(西川)」「小学生のコメントみたい(下野)」とツッコミが入ると、保志は「何も言えないんだもん」とまだまだ本作の詳細に触れられないことが悩ましい様子を見せた。
田中は「絶対に感動すると思ってティッシュを持っていったんですが、足りないぐらい涙腺崩壊しました。観に行く方は最低3つポケットティッシュを持って行ってください」と鑑賞時の必須アイテムをオススメ。
鈴村も「『DESTINY』出演前に3日で全話一気観した、あの時の『ガンダムSEED』をメチャクチャ感じられました。シリーズ全ての要素が入っています。待っていたものがそこにあるな、って感じがすごくしました」と、自身の感想を熱く語った。

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今作で『ガンダムSEED』シリーズに初参加した下野さんは「当時業界トップクラスの人気だった作品の20年振りの新作に参加するということで、収録していても緊張がなかなか抜けなかったです」とアフレコ時の思いを明らかにしながら「エンディングまでドラマティックなので余すことなく見てください」とコメント。
森崎さんは「声優業界の人間でもないのに、ガンダムの現場に立たせてもらえるのは本当に光栄です」と感謝の言葉を述べ、「劇場で観るべき作品です。アクションシーンなどの迫力がすごくて、スタッフの皆様の20年の賜物が集まっているんだなということがすごく伝わってきました」と大スクリーンでの鑑賞を推奨した。

西川さんは「物語だけじゃなく、キャストの皆さんの演技が瑞々しかったです。20年っていう時間がギューっと縮まって、TVシリーズから続けて観てきたような素晴らしい感動がありました」と見どころ満載の内容について力説。
手がけた主題歌「FREEDOM」について「今まで観てきた人たちだけでなく、新しい出会いにもなるように、今届けるべきことを楽曲に込めています。昭和・平成・令和という世代をつなぎ、時代を超越した曲をということで今回小室さんにご協力をお願いしました。歴史を一緒に紡ぎながら、時代を越えた作品を届けたいという思いを込めています」と楽曲に込めた思いを明らかにした。

ここで新たな劇場公開情報として、2月9日(金)からの4DX、MX4D、Dolby Cinema(ドルビーシネマ)のラージフォーマットでの上映決定を発表。仲プロデューサーは「まずは普通の上映を見て、その後ラージフォーマットで見てぜひ何度も楽しんでいただければと思います。ラージフォーマットですごい楽しめる作品になっています」とその完成度に自信を滲ませていた。

さらにエンディングテーマ「去り際のロマンティクス」を手がけるSee-Sawの石川智晶・梶浦由記から福田監督へのお祝いの手紙が公開された。想いを込めて綴られた二人からの言葉に、福田監督は「泣かせにきますよね、ありがとうございます。作業をしながらSee-Sawさんの曲を聞くと目に涙が溜まってきたりするので、ものすごく力を感じる音楽だと思います」と胸を打たれた様子を見せた。

イベントの最後は、保志が代表して挨拶。「これだけ大変な思いをして20年近く待ち続けたものを観てほしい、という思いが皆さんに伝わったと思います。僕自身が待ち望んでいてようやくこの目で観ることができた喜びと共に、みんなに観てもらいたいいろんなドラマが詰まっております。今までのキラやアスラン、ラクスたちだけでなく新しいキャラクターもたくさんいますし、『FREEDOM』を観た後に『ガンダムSEED』の世界が今後どうなっていくんだろうと思いを馳せていただきたいなと思っています。ぜひみなさん期待して、『ガンダムSEED FREEDOM』応援していただけたら嬉しいです!」と公開を待ちわびるファンに向けて、改めてメッセージを送った。

ゲストが降壇した後は、週替わり入場者プレゼント、劇場先行販売のガンプラやパンフレットなどの商品に加え、公開記念舞台挨拶の実施決定など本作の新情報が続々と解禁。さらに「去り際のロマンティクス」のMV(Short Ver.)がサプライズ公開された。会場が万雷の拍手に包まれる中、イベントは終演を迎えた。

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