ルイス・ネリ【写真:Getty images】

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ネリ陣営のローチ氏の見通しを、ESPN記者がツイート

 ボクシングの前WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(メキシコ)が、前日計量で規定の118ポンド(約53.5キロ)を1ポンド(約450グラム)オーバーし、前IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との挑戦者決定戦が中止となった。批判を浴びている問題児の陣営だが、「スーパーバンタム級で、次のペイバービュー(PPV)戦に出場するだろう」と甘い見通しを持っていることが明らかになった。

 聖地ラスベガスでファンの怒りを買ったネリ。体重オーバーで再計量を命じられながらも、プロボクサーの責務となる努力を放棄。金銭面の契約の上での試合実現を持ちかけたが、ロドリゲスに毅然と拒否されていた。

 その結果、米テレビ局FOXでPPV形式で生中継されたデオンテイ・ワイルダー(米国)対ルイス・オルティス(キューバ)のヘビー級タイトルマッチの前座は消滅。「プレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)」の興行に穴を開ける形となったが、陣営は懲りた様子を見せていないという。

 米スポーツ専門局「ESPN」のスティーブ・キム記者はツイッターで、ネリのトレーナーを務めるフレディ・ローチ氏の見通しを公開している。

「フレディ・ローチと話した。ルイス・ネリは122ポンドに昇級し、次のPBCのPPVカードで登場する可能性はかなり高い、とのこと。先週体重を作るために全ての手段を尽くした、とも話していた」

WBCの裁定が下る前の早期復帰はあり得るのか?

 マイク・タイソン(米国)、オスカー・デ・ラ・ホーヤ(同)ら錚々たるレジェンドを指導し、6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)のチーフトレーナーを務める名伯楽は、ネリがスーパーバンタム級に昇格して、早々にリングに戻ってくるとプランを明かしている。

 先日、米メディアの取材でネリが計量前夜に勝手にレッドブルを飲んでいたという事実を明かしていたローチ氏だが、体重を落とすために全力を尽くしたとネリを改めて擁護。次回のPBCは12月7日(日本時間8日)、ジャーモール・チャーロ(米国)対デニス・ホーガン(オーストラリア)のWBC世界ミドル級タイトルマッチが行われる。

 WBCのマウリシオ・スライマン会長は「ネリをランキングから外す」と宣言していたが、裁定が下る前からネリ陣営は次戦を画策している。(THE ANSWER編集部)