パナソニックの津賀一宏社長((パナソニック公式サイトより)

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 パナソニックとトヨタ自動車は、住宅事業を統合すると発表しました。ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏が昨年10月に開催されたパナソニックの創業100周年イベントで示唆に富む講演をしていたので再掲します。

世界で輝くブランドはBtoC
 松下幸之助さんは大好きな経営者だ。強い志を示した「水道哲学」は、私の経営者としての原点だ。幸之助さんの教えがなければ、今のユニクロ、ファーストリテイリングの成長はない。

 「産業人の使命も、水道の水のごとく物資を豊富にかつ廉価に生産提供することである。それによってこの世から貧乏を克服し、人々に幸福をもたらし、楽土を建設することができる」。水道哲学の考え方はファーストリテイリングのミッションに通じるものがある。

 幸之助さんの経営者の思想に学び、ユニクロが何をしてきたのかをお話したい。我々グループは、売上高が2兆1300億円。海外ユニクロ事業の売上高は国内ユニクロ事業を超えた。世界3位のアパレル製造小売業となった。ここまで来られたのは、ユニクロが変えた服の概念が世界に受け入れられたからだ。服のカテゴリーを超えて、あらゆる人のための高品質な日常の服。「LifeWear」。我々の目指すのは「服の民主主義」だ。

アジア発で常識を覆す
 日本は階級意識が薄く、誰にとっても良い服の基盤がある。日本からの視点で、世界の服の共通項を模索した。それは機能と美意識だ。日本は細部へのこだわりが世界一。そして余計なものをそぎ落とす美意識がある。服という部品を使って自分の姿を組み立てるのは日本ならではの考えだ。ムダのないシンプルで機能的なデザイン。お客様に服を使ってもらえるように徹底的に考えた。

 洋服は西洋文化だが、日本の美意識や技術で、服の常識をアジア発で覆したい。これからも時代に合わせて、自ら変化を続けたい。

 私を含め、多くの日本人がパナソニックブランドに愛着と誇りを感じている。そんな企業だからこそ、激変する今の時代に果たせる役割は大きい。

 私がパナソニックに対して持っている期待を伝えたい。非常識なくらい高い目標を持つこと。こうありたいと思うことが、イノベーションのもとになる。人間が想像することは人間は実現できると私は考えている。非常識に高い目標は、あらゆる変革を必要とする。当社は売上高80億円ぐらいの時から、将来はGAP(ギャップ)を超えて世界一のアパレル製造小売業になる目標をつくった。途方もない目標を本気で目指したから、数々のイノベーションを起こすようになった。