伊藤美誠(手前)と早田ひな【写真:AP】

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ITTFが実際のシーンを動画公開「この瞬間が決勝を変容させた?」

 卓球の世界選手権(ブダペスト)は28日、女子ダブルス決勝で伊藤美誠(スターツ)、早田ひな(日本生命)組が孫穎莎、王曼ユ組(中国)に2-4で逆転負け、銀メダルとなった。日本人同士のペアとして52年ぶりの金メダル獲得はならなかったが、波紋を呼んだのは第5ゲームの“疑惑の判定”だ。早田のサーブを巡り、判定が揺れた実際のシーンを国際卓球連盟(ITTF)が動画付きで公開。海外ファンも「ITTFよ、これがレット?」「中国人そして日本人選手にとって悲劇だ」などと疑問を呈している。

 まさかの場面だった。2-2で第5ゲーム、9-9と競り合った勝負所、早田のサービスを孫穎莎がレシーブミス。伊藤、早田組のポイントになるかと思ったが、審判が「ネット」とジャッジ。ガッツポーズをしていた2人は何が起こったかわからない表情で、ネットに触れていないとアピールしたが、判定は覆らず。会場からブーイングが沸き起こった。

 結局、ここから10-12で落とすと第6ゲームも落とし、逆転負け。結果的に流れを左右するようなシーンだった。ITTF公式ツイッターは「レット? レットじゃない? この瞬間がソン・エイサとワン・マンユの決勝を変容させた?」とつづり、“疑惑の判定”の場面を動画付きで公開。日本人ファンのみならず、海外ファンも判定について疑問を呈している。

海外ファンも疑問視「中国人そして日本人選手にとって悲劇だ」

「私はこの瞬間まで、本当に試合を楽しんでいた。ITTFは早急にビデオ判定を導入するべき」
「ITTFよ、これがレット?」
「このスローモーションを見た後、誰もが審判を批判している。審判はスローモーションを見ることができず、レットの判定を出した。自分が見たことを信じたのだ。審判もスローモーションも見られるようにするべき」
「なんてこった!」
「時として、1ポイントが試合を変える」
「中国人そして日本人選手にとって悲劇だ。中国人選手は完璧な勝利を手にすることができなかった」
「レットじゃない!」
「違う」
「私は中国人だが、本当に恥ずかしい!」

 コメント欄ではこのようにビデオ判定導入の声を含め、今回の判定に対する疑問の声が多数を占めた。一方で「ボールは微かに軌道を変えている」「スピンの方向を見てほしい。明らかにレットだ」との声もあった。(THE ANSWER編集部)