AFX通信によると、米投資銀行大手ゴールドマン・サックスのアナリスト、ロバート・バリー氏は9日、顧客向けのレポートの中で、米自動車最大手GM（ゼネラル・モーターズ）が、資金繰り難から近いうちに経営破たんすることはないとの見方を明らかにした。同氏は、「GMは十分な流動資産を保有しており、資金が底をついて連邦破産法の適用申請をするようなことはないだろう」と述べた。

　　また、同氏は、「GMの株価は2005年高値から約50％も下落しているが、これだけ株価が下がっていることや部品大手デルファイと金融子会社GMACに関して明るいニュースが出てくる可能性、2006年の最終損益（特に第1・2四半期）の黒字転換の可能性を考えると、投資判断をニュートラルに引き上げることもあり得る」とした。その上で、株価は2006年半ばには、20ドル台半ばまで回復するとの見通しを示した。ただ、これが直ちに破たんの危機が避けられたということにはならないとし、「同社に対するネガティブなアウトルックは変えていない」と語っている。これを受け、NYSE(ニューヨーク証券取引所)でのGMは、前週末比1.61ドル（7.74％）高の22.41ドルに急騰した。　【了】