[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2019年2月28日放送の「こつこつのコツ」のコーナーでは、道後温泉の温度管理を担う「汽缶士」の阪本修司さん(45)を紹介していました。


道後温泉(画像はイメージ)

「汽缶士」って何をする職業なのか、皆さんは分かりますか?

汽缶士の仕事は24時間

道後温泉は、傷ついた白鷺がその傷を癒したのが始まりと言い伝えられ、やさしく滑らかな肌触りで全身にしみわたる名湯。かの文豪夏目漱石も愛したと言われています。

日帰り温泉の本館をはじめ30を超える旅館から成る道後温泉に、繊細な温度管理をしながら安定した量の湯を送り続けるのが「汽缶士」の仕事です。源泉にお湯や水を足して温度を調整するのが一般的な中、道後温泉では温度の違う18の源泉をブレンドして一定温度の源泉を供給するという特殊な仕事内容になります。

汽缶士は夜の間も翌日のお湯の準備をいているので、24時間体制です。

第2分湯場と呼ばれる施設で、阪本さんをはじめとする松山市の職員の「汽缶士」5人が交代で絶え間なく湯の管理を行います。

年間を通して浴槽温度が42度くらいになるよう、その日の天候や気温などを考慮して調節をする繊細な仕事です。0.1度の違いでも分かる人には分かるということで、昔は湯に浸かっただけでその日の汽缶士を当ててしまう常連さんもいたそうです。「毎日微妙に温度を調節しながら、毎日同じ温度に感じてもらうこと」が仕事であるという縁の下の力持ち「汽缶士」の存在を感じながらお湯に浸るのも面白いですね。(ライター:hisa)