低迷する日本サッカー界。メディアやファンは批判の矛先をどこに向けるべきか
バスケットボール協会を蘇らせたのは、あの川淵三郎元Jリーグチェアマンだが、最も改善すべきは、各競技団体とメディアの健全な関係だと思う。
政治にまつわる問題について、最近、言論の幅は確実に狭まっていると憂慮する声をよく耳にするが、それはスポーツ界ではとうの昔から常態化している。言論の幅が広かった時代があったという話を聞いたことはない。体質になっているのだ。
「最近の選手は気迫が足りない」と、OBの評論家が言えば、そうだ! と、膝を叩きたくなる人は多いと思う。その選手批判は、威勢のいいものに聞こえるが、「協会>監督>選手」に従えば、威力そのものは高くない。弱いものイジメにもなりかねない。本来、矛先を向けられるべき人にとって、話題を別の方向に反らせてくれる歓迎すべきものになる場合が多いのだ。
選手批判が巷に全く起きていないなら、それでは割合的に好ましくないと、選手批判をすればいいし、協会批判の割合が少ないなら、同様な考えに基づき協会批判をすればいい。それがメディアに求められるバランス感覚だと思う。突くべきポイントを誤ると、メディアも同罪になりかねない。従来のままでは、言論の幅は狭くなるばかりだと思う。
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スポーツライター杉山茂樹氏の本音コラム。