米国人女性が、生活情報について発信するブログ「chicagonow」で、日系のスーパーマーケットについてつづった。

 筆者は米国中西部の都市に住んでおり、日本人が多く住んでいるため日系スーパーもある。ここ数年、新年には家族で日系スーパーに行くのを楽しみにしているという。

 日系スーパーには、とにかく米国のどんなスーパーにもない雰囲気があるとし、「スーパーに足を踏み入れる瞬間、わくわくする」とつづった。ドアを開けると、本や家庭用品、調理器具、食料雑貨を売る個々の小売店が立ち並び、日本の市場のにぎわいを感じるようだ。

 書籍売り場ではカラフルな本や雑誌がディスプレーされ、「まるで手招きされているよう」と表現。「今回は息子がポケットモンスターの本を買った」という。何よりも興味を引いたのは折り紙キットで、「寿司(すし)から海賊まで何でも作ることができるのに驚いた」と感想を記した。

 折り紙は日本で特異に発達した文化で、多くの外国人が“驚嘆”するという。筆者も、「2次元の紙で3次元の世界を作る」という折り紙に、大いに心を引かれたようだ。

 家庭用品売り場では、皿や鉢、箸などの種類も豊富で、棚に並んだ商品の色や柄を見るだけでも楽しく、今回は「新しい箸(はし)置きと醤油(しょうゆ)さしが欲しくて、どれを買うか迷った」という。箸や醤油に言及したことからも、筆者がもともと日本食や日本の食文化に親しんでいたことが分かる。

 カプセルトイの自動販売機については、「子供を壊れやすいものに近寄らせないで、ゆっくり見られるのがうれしい」と評価。米国にはない販売方式も魅力の1つのようだ。

 食料雑貨のコーナーでは、餅やパンの種類が多いと語る。「パンダなどの動物の形をしたパンは、米国のどの店でも見たことがない」と述べる。美しくディスプレーされたパンはどれも新鮮でおいしそうで、いろいろな種類を買ってしまうのだという。「今回我慢した商品もあり、次に来店したときに買おう」と心に決め、店を後にした。

 単に日本に関連する商品を集めただけでなく、販売方法やディスプレーなどで「日本式の工夫」を盛り込んだことで、米国人の筆者が買い物を大いに楽しむことになったようだ。(編集担当:田島波留・山口幸治)