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バイエルンは4−2−3−1。GKはノイアー、最終ラインは右からラーム、ボアテング、ボルシアMGから移籍のダンチ、けが人続出の左SBはU17W杯でドイツ代表の司令塔として活躍した18歳のツァンが抜擢された。

中盤の底はグスターヴォとクロースのペア。2列目はおなじみのロッベン、ミュラー、リベリーの3人。1トップはヴォルフスブルクから新加入のマンジュキッチ。ゴメスはユーロでの負傷が癒えず欠場した。

一方のドルトムントも4−2−3−1を採用。GKはヴァイデンフェラー、DFラインは右からビシュチュク、スポティッチ、フンメルス、シュメルツァー。ここまでは昨シーズンと同じメンツ。

ダブルボランチにはギュンドアンとライトナーという攻撃的なコンビが試された。2列目は右がブラシュチコフスキ、左がグロスクロイツ、トップ下に昨季ドイツ年間最優秀選手ロイス。1トップはリーグ得点王レバンドフスキ。

試合は2−1でバイエルンの勝利。ドルトムントは対バイエルン戦連勝記録と無敗記録の両方をストップされた。

バイエルンは前線の4人のアタッカーが非常に流動的にポジションを入れ替えていた。昨シーズンまでゴール前に鎮座していたゴメスに代わって、中央でもサイドでもプレー可能なマンジュキッチが入ったことにより、4人全員がポジションチェンジに対応できるようになったことが大きい。

リベリー、ロッベンがサイドから中央に入りたがるため、攻撃の幅が失われがちだった。けれどもマンジュキッチが両サイドに流れてチャンスメークできるため、その問題が一気に解消された。

欠点は流動的なポジショニングによるスタミナの消耗。リベリーもロッベンも体力のある選手ではなく、後半途中でガス欠状態に陥り、ドルトムントの反撃を許した。何らかのスタミナ温存策が必要と思われる。

ドルトムントは期待のロリスがチームにフィットせず。ドルトムントは両SBが同時に高い位置まで攻め上がるため、ボランチとトップ下の選手には低い位置まで下がる動きが求められる。しかしロリスは2ラインの間で仕事をしようとして、一向にポジションを下げようとしなかった。

香川がボールを受けに下がることで中央にスペースを作り、そこへ両SHがカットインし、空いたサイドのスペースにSBが攻め上がるというのが去年のドルトムントの基本パターンだったが。ロイスが下がらなかったことによって、2列目に5人の選手が並ぶことになり、交通渋滞を起こす結果となった。

後半はSBがあまり高い位置まで上がらず、積極的にビルドアップ絡むようになり、攻守のバランスを取り戻したが、それでは普通のチームである。昨シーズンまでのドルトムントらしさは、完全に消えてしまっていた。

ギュンドアン、ライトナーのコンビは、案の定ディフェンスを崩壊させていたが、これは誰しも容易に想像できたことなので詳しくは語らない。

問題は2列目の関係である。組立面で貢献度の高かった香川と同じ仕事は、ロリスにもゲッツェにも期待できない。クロップ監督はおそらくシステム変更で対応するだろう。フォーメーションに4−2−2−2を採用するのではないかと予想したが、どうなることやら。