【DVDエンター！】 マニア殺しの伏線てんこ盛りドラマ

ズチャチャズチャチャズチャ、ズチャチャズチャチャズチャ、ズチャチャズチャチャズチャ、ズチャチャズチャチャズチャ、チョリンチョリンチョリンチョリンチョリンチョ……。

海外ドラマ『FRINGE／フリンジ』のオープニングの音楽を聞くと、すっかりテンションが上がる体質になりました。今度はどんな不思議が起こるのか非常に期待感が高まるのです。

ドラマでは毎回、現実離れした不思議な事件が起こります。飛行機の乗客が着陸するまでの数時間で全員死んでしまったり、女性が妊娠数時間で出産したと思ったら、生まれた赤ん坊も数時間で80歳の老人になってしまったり、バスの中で乗客がカチカチに凍ってしまっていたり……。

そんな通常の捜査では解明できないような難事件を担当するのが、FBIが結成した「フリンジ（非主流科学）チーム」。メンバーは、FBIのオリビア・ダナム捜査官、天才科学者のウォルター・ビショップ博士、その息子でIQ190の天才のピーター・ビショップの3人です。

個性豊かな彼女たちの掛け合いも見どころの一つです。オリビアは、見たものを一瞬で記憶する驚異的な記憶力の持ち主。また、FBIの捜査官だけあって、殴る蹴るのアクションもこなす“男前”です。

ウォルター博士は、サイコキネシス、テレポーテーションなど、現時点で科学と認められていない「フリンジサイエンス」の第一人者。精神病棟に17年間入院させられていました。突然スイーツを欲しがるなど子供のような一面を持っており、周囲を戸惑わせます。

ピーターは、父親のウォルター博士の後見人としてチームに参加。以前は、裏社会で生計を立てていました。過去7度の逮捕歴を持っています。嫌々ながら子供のようなウォルター博士のお守りを引き受け、専門用語の解説などもこなします。

不思議な事件が起こる　⇒オリビアがウォルター博士に事件の調査を依頼　⇒ウォルター博士がスイーツを欲しがる　⇒ピーターが買い与える　⇒事件の原因が分かる　⇒オリビアが事件を解決する、というような流れが、軽妙なやり取りのうちに展開されます。特にスイーツを欲しがる、あたりがほのぼのして心地よかったりします。

マニア心をくすぐる伏線が多数組み込まれているのも魅力の一つでしょう。各エピソードに、次のエピソードの手がかりが隠されているのです。例えば、第1話「フライト627」では、マッシブ・ダイナミックス社のビルの前にペンとローズ（バラ）の絵が貼られていますが、それは、第2話「80歳の赤ん坊」に登場するペンローズ博士を表しているそうです。

不思議な事件の現場に、隠れキャラ的に現れる「監視人」と呼ばれるスキンヘッドの男性を探してみるのも楽しみ方の一つ。実は全話に登場しているのだそう。番組を横断して、別のドラマ『glee』のCMにも映り込んでいたりしています。どのシーンで登場していたか、共有するサイトまであったり。そういえば、たけし軍団にもいたような……。

■勝手にキャッチフレーズ！
「マニア殺しの伏線てんこ盛りドラマ」