嫌われる人の「ウザい独り言」、よくある5大NG
「疲れた」や「ため息」を連発していませんか?(写真:JIRI / PIXTA)
みなさん、こんにちは! アナウンサーの魚住りえです。
今年の4月に、東洋経済新報社より『たった1分で会話が弾み、印象まで良くなる聞く力の教科書』を出版いたしました。
前著『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』は本当に多くの方に手に取っていただき、おかげさまで15万部を超えるベストセラーとなりました。みなさまに深くお礼を申し上げます。
第2弾となる今回は、コミュニケーションをとるうえで、「話し方」以上に大切な「聞き方」について書きました。こちらも5万部を超えるヒットとなり、多くのみなさまに読んでいただけていることを、心からうれしく思います。
本記事では「嫌われる人の独り言」よくある5つのNGを紹介します。
その「独り言」、実はかなり迷惑です!
無意識に出てしまうことが多い「独り言」。
ちょっとくらいなら、それほど気にもならないのですが、気がつくと、ぶつぶつ言い続けてしまったり、大きな声になってしまったりと、職場や家庭でみんなの迷惑に……なんてことも少なくないのではないでしょうか。
また、意図的に「独り言」のようにつぶやいて、実はまわりに文句やイヤミを言いふらす人も、なかにはいたりしますよね。
「独り言でつぶやいているだけなんだから、まわりには迷惑かけていないよね」と思って気にしていない人もいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
自分では迷惑をかけていないと思っていても、実はその「独り言」がまわりにいる人たちをイヤ〜な気持ちにさせてしまったりしていることも多々あります。
特に職場や家庭など、いつも同じメンバーで過ごす環境だと、ちょっとした「独り言」でも、それが続くと、気になるものですよね。
では、嫌われる人がやりがちな「独り言」とは、どんなものなのか。ここでは、主な5つのNGを紹介します。
まず、よくあるのが、やたらと「疲れた」を言う人です。
「独り言」は思った以上にまわりに聞こえている
【1】やたらと「疲れた」や「ため息」を連発する
朝、出社した途端「疲れたー」、午前中の会議でも「疲れた」と、朝からずっと、何かあるたびに「疲れた」と言っている人って、けっこういますよね。
「疲れた」が口癖のようになって、つい独り言のようにつぶやいている人もいるのではないでしょうか。
朝、元気に出社して「頑張ろう」と思っているときに、隣で「疲れた……」とつぶやかれると、せっかく「1日頑張ろう」と思った気持ちに水を差された感じになり、気持ちがげんなりとしてしまいます。
また、「疲れた」という言葉ではなくても、「ハー」「ハー」とため息を連発する人もいますよね。本当にクタクタになって思わず出てしまうことがあるとは思いますが、まわりの人には気になるものなので、出しすぎは要注意です。
【2】「自分の行動」を細かくつぶやく
「えーっと、まず、ここに数字を入れて……、あっ間違えたぁ」
「簡単簡単、これはこうするといいんだよね。ほら、やっぱりそうだ。それから……」
「あっ、間違った! ええと……」などパソコンの操作をしながら、あるいは、山積みの仕事を前に「まずこれをやって……」など、とにかく自分の行動や思ったことを細かくつぶやく人もいますよね。
声に出すことで自分の行動を確かめているのかもしれませんが、こういう声は、自分では「小さくつぶやいているから大丈夫」と思っていても、ずっと続くと、まわりの人は不快な気持ちになってしまいますので、気をつけたいところです。
次は、「えーっ! なんで? どうして?」など、いきなり「質問のような独り言」を言う人です。
「忙しい」とつぶやく人ほど、実は忙しくない
【3】いきなり「質問のような独り言」を言う
「あれっ!? なんで、なんで? 全然違う〜。なんで〜」
「えっ? どうしてこんな数字になるの? これ、おかしいじゃん」
仕事中、急に「えーっ!? どうしてー?」などと言われると、思わず「どうしたの?」と聞いたりしてしまいがちですが、実は独り言だったりすること、あったりしませんか?
または、独り言でも近くでこのような言葉を聞くと「自分が質問されているんじゃないか」と思ってしまって、とても気になりますよね。
気にならない人もいるかもしれませんが、「なぜ?」という言葉を聞くと「答えなければならないのでは」と、自分に振られていると思ってしまう人は多いものです。
「質問のような独り言」は、単純な「独り言」と違って思った以上にまわりを巻き込んでしまっている可能性も高いので、くれぐれも気をつけましょう。
【4】「忙しい」「時間がない」ことをアピールする
「報告書は今日中だし、明日の会議の資料作成もあるし、ほんと忙しいよ、まったく」
「旅費の精算なんてやってる時間ないよー。忙しいんだから」
「疲れた」と同じように、事あるごとに「忙しい」「時間がない」を連発する人も多いですよね。
こういう人には、「自分はこんなに忙しい。こんなに時間がないくらい働いている」ことを、独り言を通してアピールしたい人が多いのではないでしょうか。
しかし、「忙しい」「時間がない」をつぶやいていても解決できるわけではないですし、何かにつけて言っていると「あの人はいつも『忙しい』って言っているから」と、煩わしく思われているかもしれません。
「疲れた」も「忙しい」も、少しならまだしも、口癖のように何度も連発していないか気をつけるべきだと思います。
最後は、「文句やイヤミを『独り言』にしてつぶやく」ことです。
「独り言」で文句を言っても反感を買うだけ
【5】「文句やイヤミ」を「独り言」のように言う
「なんで、こんな文章で書いてくるかなあ。小学生じゃあるまいし」
「あたしも仕事しながら家事やっているんだけどなー」
本当は面と向かっては言いたいけど、言いにくいから「独り言」を装ってつぶやく――。こんな独り言をつぶやく人は、まわりにいないでしょうか。
職場でもそうですが、家庭でも意外にありがちなパターンです。
相手に、面と向かってきちんという勇気がない場合が多いのですが、言われたほうは「だったら、面と向かってハッキリ言ってよ!」と思うだけで、独り言で話したことの効果はほとんどないと思います。
やはり、相手に言いたいときは、「独り言」を使わずに、面と向かってきちんと話すことが大切。
このほかに、「大きなため息」や「舌打ち」という行動も、身近な人に対して決していい印象を与えないので注意しましょう。
【「嫌われる人の独り言」よくある5大NG】
・やたらと「疲れた」や「ため息」を連発する
・「自分の行動」を細かくつぶやく
・いきなり「質問のような独り言」を言う
・「忙しい」「時間がない」ことをアピールする
・「文句やイヤミ」を「独り言」のように言う
以上、「嫌われる人の独り言」を挙げてみました。
無意識に出てしまう「独り言」は、なかなか直せないかもしれませんが、つい言ってしまった「ひと言」で、仕事も人間関係もいっきに壊れてしまうことは十分に考えられます。
また、「疲れた」「忙しい」などの独り言や、「ため息」「舌打ち」など、ちょっとした行為が、自分の印象を悪くし、嫌われる原因になっていることも多々あります。
たかが「独り言」、されど「独り言」―――。ちょっとした「ひと言」を変えるだけで、人間関係は大きく変わります。
ぜひ「話し方」「聞き方」の上手なコツを身に付け、職場や家庭で嫌われない、身近な人に好かれる人になってくださいね。