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 ボビー・バレンタイン氏が次期駐日大使に検討されています。米スポーツラジオ局WEEIが12月9日にこれを報じたとき、誰もが驚いたことでしょう。

 バレンタイン氏といえば、長年弱小チームだったロッテを日本一にさせた人物。多くの日本国民が知る、陽気で実績のある指揮官。野球での日本とのつながりは誰もが知るところでしょう。しかし、バレンタイン氏は政治とは関係のない、あくまで一野球監督。そんな一野球監督が駐日大使に検討される理由。そこに、バレンタイン氏の脅威の人脈力を見ることができます。

 WEEIは、バレンタイン氏とトム・シーファー氏の関係を指摘しました。確かに時系列を追ってみれば、二人の関係性は深いものであると理解でき、よって著者も大変注目しているポイントとなります。

 トム・シーファー氏は大リーグレンジャースのプレジデントであった人物で、バレンタイン氏はレンジャースの監督をしていました。いわばシーファー氏はバレンタイン氏のボス的存在だった人物。そんなシーファー氏はその後、ブッシュ政権時代に駐日大使となりました。

 運命とはおもしろいもので、シーファー氏が駐日大使として日本にいた時、バレンタイン氏も日本でロッテの監督をしていました。二人は日本という共通点で再びつながったこととなります。

◆トランプ氏と間接的に深い繋がりを持つ

 以前の駐日大使を個人的に知っている。この点は大きなポイントとなります。バレンタイン氏が駐日大使になることがあれば、かなり早い時期にシーファー氏へ連絡して助言を求めることでしょう。

 バレンタイン氏はさらに、トランプ氏、および、トランプ氏に対してアドバイスをできる人物らともつながりがあります。WEEIは、バレンタイン氏がトランプ氏を長く知っていること、アンソニー・スカラムッチ氏とも近いこと、そして、リンダ・マクラホン氏ともつながっていることを指摘しました。

 最終決定権のあるトランプ次期大統領とつながりが最重要であるのは当然として、スカラムッチ氏もマクラホン氏もトランプ氏が求めればアドバイスができる立場にいます。

 スカラムッチ氏はトランプ氏の政権移行チームのメンバーであり、人事に対して大変重要な発言権がある人物です。

 マクラホン氏は先日、トランプ氏に中小企業局長に任命された人物。プロレス団体WWEのCEOを務めた人物であり、選挙戦の最初から最後まで熱心にトランプ氏を応援していました。このマクラホン氏は、現在バレンタイン氏がディレクターとして働いている大学で理事会メンバーを務めていると報じられています。

 トランプ氏と個人的に長年知り合いであり、トランプ氏が重用している二人の人物もバレンタイン氏を推薦できる状況にある。バレンタイン氏がこれだけ多くの人物とつながりがあることには驚きです。

◆日本人のキーマンとも親交が深い

 バレンタイン氏の人脈はまだ続きます。バレンタイン氏はソフトバンクの孫正義社長と交流があるとも指摘されています。両者とも日本のプロ野球でつながっているので、当然といえば当然ですが、バレンタイン氏が魅力的な人物だからこそ、孫社長も一目置いているというのはあるでしょう。

 孫社長はトランプ氏に対し、米国への500億ドル投資を名言している人物。トランプ氏にとっては、いわば日本の経済面でのキーマンとなります。先日の孫社長とトランプ氏の円満な話し合いを見れば、バレンタイン氏が孫社長と関係があるという点は、今後決してネガティブに働くことはないでしょう。

 そして最後にして最重要なキーマンとのつながり。それは、日本で長期政権を築いており、日本の強いリーダーと考えられている安倍首相との関係です。

 両者は既に親しいと報じられています。二人の接点で挙げられているのが大学つながり。バレンタイン氏は南カリフォルニア大学卒業後、ドジャースへ入団しました。一方、安倍首相はあくまでも短期留学的なものとはいえ、南カリフォルニア大学に在籍していました。この大学はオリンピックのメダリストを多く輩出している、スポーツの強い大学でもあります。著者も偶然にも南カリフォルニア大学で学びましたが、著者が思うに、バレンタイン氏は南カリフォルニア大学の「スポーツ選手」であった人物。それゆえ、バレンタイン氏はなおさら大学に愛着があるといえるでしょう。

◆トランプ氏のサプライズ人事はあるか

 この「大学」という共通点で、安倍首相と距離は縮まり、さらにバレンタイン氏の脅威のコミュニケーション能力が、二人の関係をさらに縮めたといえます。

 バレンタイン氏の人脈は脅威のものがあります。バレンタイン氏が本当に駐日大使に任命されるか不明ですが、バレンタイン氏は日本の文化を理解し、政界、スポーツ界、経済界、そして首相、大統領ともつながりがあります。想像以上に適任の人物であるかもしれません。トランプ流のサプライズ人事はあるのか、要注目です。

<文・岡本泰輔>