制度というものは、いかにその目的が正しくとも、使い方を間違えると、人を抹殺する凶器になることもある。できの悪い学生のレポートのような東京第5検察審査会の文面により、小沢一郎氏にふりかかった「強制起訴」という災難は、根拠なく誰でもが法廷に引っ張り出される可能性があることを天下に知らしめた衝撃的、かつ危険な歴史的出来事である。筆者はこの、稚拙かつ予断と偏見と非論理性に満ちた、およそ法治の精神とは縁遠い