9月6日のグアテマラ戦、10日のガーナ戦に臨む日本代表が発表された。コンフェデ杯の3連敗に続き、先日のウルグアイ戦でも惨敗を喫したことで、その選手選考が余計に注目される中での発表となったが、ザッケローニ監督は「継続」を表明したようだ。

 失点が重なっている守備陣のテコ入れはなく、不動のメンバーが選ばれた。また、中盤の構成も変わらず、記者会見では長谷部に対する絶対的な信頼まで明かしたね。「所属クラブで出場機会がないから、起用する」とまで言った。いったい代表チームとは何なんだろうね。

 前線の選手たちは何人か入れ替わっているが、それはあくまで枝葉の問題で、チームの根幹における改善の施策はまったく見えない。このままでいいと思っているのか、あるいはもう在庫が切れてしまったのかな。いずれにしろ、僕はあまり期待が持てない。

 さて、そんな折に気になるニュースがあった。FIFAのジョセフ・ブラッター会長が、2022年のカタールでのW杯について、気温の高さを理由に夏ではなく冬での開催を検討するという。これまで何度も口に出していることを考えると、可能性がない話ではないかもしれない。

 ただひとつ思うのは、W杯予選をやっている国で開催できない理由はないんじゃないかということだ。日本は6月11日にドーハで予選を戦っているよね。今さら暑いから、というのはどうかと思うね。身体に悪いというのであれば、高地ボリビアでの試合もやめたほうがいいんじゃないか。そういう話にもなる。

 ただ僕は、カタールW杯に限らず、W杯の開催時期をずらすことは悪くないと思っている。昔と今とでは、時代が変わり、W杯の意味合いや重みも変わってしまった。4年に一度のW杯より、毎年超ハイレベルな戦いが繰り広げられ、巨額のお金が動くチャンピオンズリーグのほうが、ビジネス的にも重み的にも大きなものになってきている。

 その中で、6月開催を続けるというのは無理が生じているのではないか。毎年休んでいる時期に大会を組み込まれるわけだから、選手たちのコンディション的にもモチベーション的にも問題がある。ただ国のため、名誉のために戦っていた時代とは違うよね。

 具体的には、W杯を秋開催にしてはどうか。もちろん、全世界のリーグ戦のカレンダーを動かさなくてはいけないけど、暑さの問題も、北半球も南半球も関係ないこの時期に組み込めば、もっと面白い試合が見られんじゃないか。冬にするぐらいだったら、秋のほうがいいんじゃないかと思うね。