ユダヤ教への差別的発言をしたことが大きな波紋を呼んだことがあるメル・ギブソン

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 メル・ギブソンが、ユダヤの伝説の英雄、ユダ・マカビーを描く映画で監督と主演を務めると報じられている。この作品は、紀元前167年にユダヤ国を独立に導いた伝説のヒーロー、ユダ・マカビーを描くもの。

 ユダ・マカビーは現代でも、ユダヤ教徒のお祭り「ハヌカ」の起源となっている象徴的な存在だ。一方、メルと言えば2006年に飲酒運転で逮捕された際にユダヤ教への差別的発言をしたことが大きな波紋を呼び、また2004年の監督作『パッション』でもユダヤ教徒の描き方に疑問が寄せられた過去がある。

 そんなメルが、ユダヤの伝説の英雄を映画化するというニュースに、アメリカではユダヤ人コミュニティーから冷淡な反応も挙がっている。ユダヤ教への誹謗中傷に反対する団体で会長を務めるアブラヒム・フォックスマン氏は、ハリウッド・リポーター紙に対し、「ユダ・マカビーはもっと良いあつかいを受けるべきです。他の人の宗教観について敏感になれず、尊重できない人物が、彼の物語を語るなんて滑稽です」とコメント。また、ロサンゼルズのユダヤ教ラビ、マーヴィン・ヒエール氏も「ユダ・マカビーのようなユダヤの最も偉大なヒーローのひとりが、反ユダヤばかり示している人に演じられるなんて、全く不適合だ」と、メルの関与について完全に否定的な見方をしており、映画界でのキャリア復活を模索するメルにとって厳しい道のりとなりそうだ。(竹内エミコ)

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