――役と自分との共通点や、逆に役とは違う自分の個性を感じるようなことはありましたか?

中川:人より本が好きで、急にデンプシーロールを撃っちゃうような、すごく変わった女の子なんですけど(笑)、「何かが1個違ったら、この子だったろうな」って思うぐらい、すごく重なる部分の方が多くて。この間、試写会があって「メチャメチャ分かる!」みたいな所が沢山あったので、この役に出会えて本当に良かったなって思えたし。

コンサートと一緒で、始まる前の緊張って、やっちゃうと全然どこかに行っちゃって。「楽しい」とか「もっとやりたい」とか新しいものがいっぱい出たので、すごく良かったなと思います。歌ってる時ともロケに行って深海魚を撮ったりしている時とも全然違う、普段したことのない顔しかしてないなと思ったので。本当にこの曲は、この作品のこの主人公の歌なので、是非合わせて観て欲しいなと思います。

――今後、女優としてやってみたい役はありますか?

中川:この役が、こんなに共通点があると思わないで出会ったのでビックリしてたんですけど。「演技って何だよ?」「『よーい、スタート!』で台詞言うって何だよ?」「自然に言うって何だよ?」ってすごく思ってたのに、全然そんなことを気にせずにやれたので、楽しかったんです。だから逆に、全然違う、日常じゃやれない役ももっとやりたいですね。特撮とかスプラッターとかもすごくやりたいんですけど(笑)。

――女優の、お芝居の仕事にも今後は挑戦して、もっと増やしていきたいですか?

中川:はい。

――すごく色んなお仕事をされていると思うんですけど、例えば女優とか、歌手とか、アイドルとか、自分を形容するとしたら何だと思いますか?

中川:最近、何回かそのように聞かれて、本当に「何屋さんだろう?」って思うんです。中途半端になるのも嫌だけど、1個じゃなくて色々やりたいですし、本当に(笑)。人生って短いから、それでいて全部楽しかったりしてるので。うーん…何でしょうね? 今はまだ分かんないです(笑)。

――デビューシングル「Brilliant Dream」ではPVで色んな衣装のコスプレをされてましたけど、今では自分のオリジナルの衣装をデザインされていて。逆にお客さんに真似される立場になられて。そういう時に、自分らしさとか、自分の個性について考えることはありますか?

中川:逆に「NGって無いのかも?」って思いますね。何でもやっちゃって「これって、ちょっと…」「こういう所を見せちゃっていいのかな?」と思う前に、「もういいや!」と思っちゃっていて(笑)。ブログという場所があるおかげかもしれないんですけど、怖がって「これやっていいのかな?」って、「人としていいんだろうか?」ぐらいのことでも(笑)、みんな笑って「それも一部だね」って受け止めて下さっている優しさがすごくあるのが分かるので。

逆に、もっと色んなもの見付けていかなくちゃ、広げていかなくちゃなって。今までって、好きなものは好きだけど、「これ嫌い」とか「苦手、無理」とかハッキリしてたんですけど、今回のドラマもだったり、新しいことをやってみたら意外と「これも楽しい」ってなったり。今年からそういうのがちょっとだけリラックス出来ているような気がするので。「Prism Tour」もかなり振り切ったなと思うんですけど、映像だったり、みんなのアニソン好きのお陰もすごくあるので。幕張メッセって武道館とはまた違った、改めてすごく大きなターニングポイントだなと思うんですけど、そこに向けて何が出来るかなと(笑)。

――ツアー中に誕生日を迎えられたせいか、少し大人の女性になった気がします。

中川:本当に24までと違って、25になった瞬間、みんな鬼の首を獲ったように「25になりまして」とかすごく言ってくるから、周りから見るとそんなに違うんだなと(笑)。「中身は変わってないんだよ!」って言いたかったけど、確かにちょっと落ち着いてる自分もいたりして。出来なくなることが増えるのは嫌だけど、逆に出来ることが増えるって思うといいのかな?とか。無理せず、今しか出来ないことをいっぱいやりたいって思いました。

――「好きなタイプは?」と聞かれた時、今までだと二次元のアニメのキャラクターに例えることがあったと思うんですけど、現実世界の男性ではいませんか?

中川:それが無いんですよ、もう本当に…(笑)。そこが1番ダメだなと。「せーので恋しちゃえ」とか、みんなに超チューさせたりしてるのに。今だと真田幸村なんですけど、それも現実にしてもらえないだろうか?ぐらい(笑)。うーん…。

――女性として、自分に欠けていると感じる部分はありますか?

中川:そういう意味で、プライベートでの色気ですよね。もっと深みのある人になるためにも。でも、帰ってゲームしたいんですよね(笑)。