――ダンスは得意になりました?

中川:今回はもう本当に10何年も歌い続けてるような大好きなアニソンだったので、歌とかは自然に全然出てきちゃうんですけど、やっぱり振り付けって難しくて。ジュエルちゃんの衣装をコスパさんの協力で作って頂けたからなのか分からないけど、今回はダンスが大変という印象が全く無くて。苦手なので、別に成長したハズは無いんですけど(笑)。

ツアーの初日の後に、ずっと封印してた、初めてのコンサートを観て。「この曲のどこのタイミングでハケる」とか「右に3歩動く」とか、カクカクのロボットみたいで、全部決められないと出来なかったので。もう「怖い」とネガティブで始まったけど、やってみたらすごく楽しくて。あまり深く考えず、重要視するのがそこじゃなくなってきたのかな?と思うと、気持ちがちょっと楽になったのかもしれないですね。同級生が来てくれて、「アンタって本当に運動神経が無くて最悪なのに、アニソンになると踊れてるんじゃん!どうしたの?」って言われたので、ビックリするぐらい変わったらしいです(笑)。

――初回生産限定盤には特典映像として「5th Anniversary 蔵出し映像☆まつり〜貪欲に駆け抜けた1500日〜」が収録されていますが、デビューからの4年間を振り返ってみて、どのように思いましたか?

中川:この丸4年、知らない内にこんな映像を撮ってたんだ、みたいなのもあったり。ナガシマスパーランドかどこかに「電子戦隊デンジマン」のマスクを持って行ってたんですけど、なんで持って行ったのか覚えてないんです(笑)。芸能界自体はそれより前からだったけど、歌のお仕事が始まってから、それまでの人生に無かったことが色々起きて。「明日は何が起こるんだろう?」みたいな毎日で、沢山の人に出会って、今まで知らなかったポジティブを知ったので。ギュッとものすごく濃すぎるぐらい濃い4年間の一部を、改めて見ると不思議ですね。「生きてるんだー!」って感じがすごくします。歌もコンサートも無かったら、みんながいなかったら、乗り越えられなかったことがすごく起きたし、本当に「ありがとう」じゃ済まないぐらい感謝してます。

――武道館は一夜限りの緊張感もあったと思いますが、「Prism Tour」最終日の映像を観させて頂いて、すごくリラックスされているように感じました。

中川:そうなんです!何よりリラックスが一番大事なんだっていうのを今回のコンサートの最終日で学んだという(笑)。ツアーでセットリストが同じでも、言われた発言だったり、思っちゃったことだったり、見ちゃった文字だったり、お腹の具合だったり、何か一個が欠けると違っちゃうというのが本当にあるから「どうしたらいいんだろう?」って。まず何よりMCが怖いのとか、「ここはコンサートしたことない場所だし、どんな感じなんだろう?」とか、ネガティブな要素ってどうしても考えちゃうんですけど、そうじゃなくて。

最終日の前日に熱が出て、身体中が痛くてご飯を食べられない状況だったので、「どうしよう?こんな体調で迎えるのが悔しい!」って、すごく落ち込んでたんです。そしたら社長がふらっとソニーの偉い方を連れて来て、「何よりリラックスだよ、君」と一言残して帰られて(笑)。「もういいや、リラックスで行こう!」と思ったら、もう歌も何もかもすごく楽しむことしか出来ないぐらいだったので。「緊張って1番無駄なんだな」というのを、この公演で学んだというか。最初から最後まですごくリラックス出来てたなと思うので、形になって嬉しいですね。