映画『若き見知らぬ者たち』の上映前舞台あいさつに登場した福山翔大

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 俳優の福山翔大が14日、大阪市内で開かれた映画『若き見知らぬ者たち』の上映前舞台あいさつに登場し、8年前にオファーを受けたことを振り返った。

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 同作で、亡くなった父の借金を返済しながら母の介護と仕事に追われる主人公・風間彩人の弟で、父の影響で始めた総合格闘技の練習に明け暮れる壮平を演じた福山。壮平役のオファーを受けて引き受けた理由について、「最初にこのお話を聞いたのが8年前だった」と前置き、「8年間、この物語を練り上げ続けた監督の信念に強く感動した。監督から、満を持して、『壮平役をお願いします』とお話をいただいたので、一つ返事で『人生かけて臨ませていただきます』と回答しました」と監督の信念に共感したことを明かした。

 今作は、2020年に発表した『佐々木、イン、マイマイン』で新人賞を総なめした内山拓也監督の商業長編デビュー作。総合格闘技のタイトルマッチに挑む弟に叶わなかった人生を託し、母の介護をしながら亡き父の借金返済に追われる自らの運命を引き受け、恋人とのささやかな幸せを唯一の望みにして生きる青年。失われた人生に絶望することも、家族から逃れることもできない1人の青年が、背負ったものの重さと虚しさに飲み込まれながらも、自分の中にある最後の砦と向き合う生き様を描く。