北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=ロイター

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 【ソウル=中川孝之】北朝鮮が韓国を「敵対国家」と規定した憲法改正を行ったことが、17日の朝鮮中央通信の報道で明らかとなった。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が昨年末、南北平和統一路線を放棄し、韓国を敵対国と位置付けた。憲法改正で韓国への敵対姿勢がより鮮明になった。

 同通信は、北朝鮮軍が15日に南北軍事境界線の北側で韓国につながる道路や鉄道線路などを爆破したと伝えた。この中で爆破について、「大韓民国を徹底的な敵対国家として規定した憲法の要求」に基づいた措置だと主張した。

 北朝鮮は今月7、8日に開いた最高人民会議(国会に相当)で憲法を一部改正したと発表していた。詳細は不明だが、韓国を敵視する項目を加えた上で、南北の平和統一に関する内容を削除した可能性がある。