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 ◇セCSファーストシリーズ第1戦 阪神1ー3DeNA(2024年10月12日 甲子園)

 阪神・木浪が、意地の快音を響かせた。零敗寸前の9回2死二、三塁。抑えの森原から左前適時打を放ち、第2戦の打線活性化へ光を照らした。2回1死一、二塁の先制機で東に空振り三振を喫するなど3打席目まで2打数2三振1四球と精彩を欠いていた男が、最後の最後で執念を発揮した。

 「やられたら、やり返すだけなので。(13日)やり返すこと、勝つことだけを考えて、やっていきたい」

 昨年は広島とのCSファイナルS第2戦でサヨナラ打を放ち、MVPに輝いた。秋の短期決戦に悪いイメージはない。「普段も勝ちに向かってやっているが、それ以上に(こだわる)。やるしかない」。“恐怖の8番”は、一戦必勝を期して崖っ縁の一戦へ挑む。(八木 勇磨)